田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

JAXA管制官の「宇宙セミナー」

2010-02-09 22:03:06 | 講演・講義・フォーラム等
 現在、野口宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に搭乗し、日本の実験棟「きぼう」でさまざまな実験を行っているが、その実験をサポートし、実験棟の制御を行っている管制官の一人「村木祐介」さんから直接お話を伺うことができたのだが・・・。
  
 2月6日(土)夕刻、友人に誘われて札幌市青少年科学館で行われた「宇宙セミナー」に参加した。
 科学に弱く、宇宙開発にもそれほど関心があるとはいえない私としては、講師の村木氏が一般の人にも分かりやすくと説明しているにもかかわらず、理解するのに苦労した。
 そのうえ、セミナーはプラネタリウム室を暗くしてパワーポイントによる講義だったためメモもできず、村木氏の話は左の耳から右の耳へという状態だった。
 かろうじて記憶に残ったこと、後付で調べたことなどをもとに、なんとかレポートしてみたい。

 講師を務めた村木氏は札幌出身の方で、JAXA(宇宙航空研究開発機構)では「有人宇宙環境利用ミッション本部」に所属していて、「きぼう」の運用管制チームの中ではFLAT(環境・熱制御系機器担当)の役を担っているということだった。
 このFLATとは後付で調べてみると「『きぼう』内の環境を整える機器や、装置から出る熱を制御する機器の状態を、軌道上からリアルタイムで送られてくるデータによって監視するとともに、それらのシステムに対する制御を地上から実施する」セクションだということだ。(う~ん。なんとなく大切なセクションのようなのだか…)

 講義の最初で宇宙空間の特徴を「微少重力、無対流、高真空、視野が広い、宇宙放射線」の五つにまとめられた。
 この宇宙空間特有の環境の中で、実験棟「きぼう」内では野口さんの手によってさまざまな実験が行われているということだ。
 行われている実験の一つ一つは超科学的なことが多く、科学に弱い私としてはちんぷんかんぷんな話であった。その中から一つだけ多少記憶に残っている話を紹介すると、温度差、濃度差が原因によって起こる「マランゴニ対流」(こうした対流の存在も初めて知った)を微少重力の宇宙空間で起こしてその違いを考察する実験も行われているということだった。

 セミナーを拝聴して、セミナー後にJAXAのことを調べてみて、私なりに抱いた感想は…。
 講師の村木氏を始めてとして、日本の優秀な科学的頭脳がJAXAに集まり、現在のというよりは未来の地球のために日々汗していることを少しは理解できたような気がした。
 また、JAXAの年間予算は平成20年度で2289億円くらいのようである。これを多いと見るか、少ないと見るか? 
 事業仕分けが話題となった国の予算だが、日本の明日を担う優秀な科学者を育て、日本の将来への投資と考えればけっして多い額とは思えないのだが、このレポートに目を通された方はどう感じられるだろうか?