田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札響 & NHKウィンターコンサート

2010-02-18 19:39:38 | ステージ & エンターテイメント
NHK教育テレビの「札響&NHKウィンターコンサート ~名曲への誘い~」の公開番組収録のペア鑑賞券を入手することができ、妻と二人で札響の演奏、ダカーポの歌、清水ミチコさんの多才ぶりなどを楽しんだ。

                         

 コンサートの趣旨が今一つ理解できなかったのだが、おそらく想像するに「名曲への誘い」というよりは「オーケストラへの誘い」という色合いが濃いように思えたコンサートだった。
 というのもコンサートの構成が、第1部「音楽の似合う北海道」、第2部「札幌姉妹都市の旅」、第3部「オーケストラは面白い」、第4部「銀盤の上の音楽」となっていて、それぞれのテーマに沿った曲を札響オーケストラが演奏する形をとっていたからだ。

 2月16日夜、公開収録は札幌コンサートホール“キタラ”で行われた。
 外は雪が深々と降る真冬の様相だったが、キタラの中は温かな空気と穏やかな雰囲気に満ちていた。
 コンサートはまずオープニングとして札幌の冬の代表曲「虹と雪のバラード」で始まった。爽やかな札響サウンドにぴったりの曲である。

 続いて、第1部に入り、北海道の歌メドレーと題して「宗谷岬」、「知床旅情」、「襟裳岬」、「函館の女」とメドレーで演奏された。札響もびっくりの演歌、フォークの曲オンパレードである。しかし、これも編曲(藤野浩一)の素晴らしさだろうか、少しの違和感もなく耳に心地良かった。
 そしてダカーポ親子が登場した。彼らは持ち歌の「宗谷岬」、「ふたすじのレール」を札響オーケストラをバックに気持ちよさそうに歌って聴かせた。

 第2部は札幌の姉妹都市に関係のある曲をチョイスして演奏するというものだった。
 アメリカ・ポートランドは「映画『大いなる西部』」、ドイツ・ミュンヘンは「歌劇『ローエングリン』」、中国・瀋陽は「草原情歌」、ロシア・ノボシビルスクは「組曲バレエ『くるみ割り人形』」がそれぞれ演奏された。

 第3部はそれまでもNHKの伊藤雄彦アナと軽妙なやりとりで会場を和ませていた清水ミチコさんがオーケストラの魅力を紹介するということだったが、それよりはむしろ清水さんの多才ぶりを披露する場になったような感じだった。彼女はいわゆる物真似を得意とするタレントとして私も知っていた。その片鱗は司会をしながらも披露していたのだが、彼女にはピアノ演奏という隠れた特技あったようだ。ピアノを駆使しながら、五輪真弓風、松任谷由実風、モーツァルト風、ベートーヴェン風と一つの曲をモチーフにして、いかにもそれらしく弾き分けたのだ。
 さらには、新井満の名曲「千の風になって」を札響をバックにピアノの弾き語りを披露した。そのときの声がまた彼女の地声ではなく、男性歌手のような声音で歌ったところは一ひねり効かせた演出だったのだろうか。
 そして清水さんリクエストとして耳馴染みのベートーヴェンの「『運命』第一楽章」が演奏された。

 最後の4部は現在行われている冬季オリンピックを意識したのだろうか。「銀盤の上の音楽」と題して、日本の女子フィギア陣が使用している(していた)曲が3曲演奏された。それは・・・、
 浅田真央選手が使用する「組曲『仮面舞踏会』」、安藤美姫選手使用の「ドラマ『ROME[ローマ]』メインテーマ」、そしてトリノオリンピックで優勝した荒川静香選手が使用してすっかり有名になった「歌劇『トゥーランドット』~“誰も寝てはならぬ”」が演奏された。
 
 私にとって札響はいつ聴いても安心して聴ける素晴らしいオーケストラである。キタラに集った多くの人たちも同じ感想を抱いたと思う。と同時に清水ミチコの多才ぶりを見せられたコンサートでもあった。

 なお、このコンサートの模様は2月28日(日)NHK教育テレビで15時~16時30分にかけて北海道内だけで放送されるそうである。