田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

地球のステージ&パネルトーク in 北海道

2011-12-20 23:35:30 | 講演・講義・フォーラム等
 これまでとはちょっと傾向の違うイベントに参加しました。それはイベント名の副題に「私たちができる国際協力」という文字が目に入ったからでした。その文字に私の中である思い出が蘇ったのでした。 

 西側諸国には何十億トンもの穀物がサイロにあふれているというのに、それを飢えて死んでいく人々に分け与えていないのです。マイナス十度以下になる夜に、自分の身を包む毛布一枚もなく、飲めるものは水一滴すらない。焼けたトタンのあばら小屋には、脳膜炎・マラリア・腸チフスがまんえんしている。なにもほどこされないまま、人がジワジワ死んでいく…。

 上記の言葉は、1988(昭和63)年、当時6年生担任だった私はその頃世界的に大反響を呼んだ「We are the World」を参考にして、同名の創作劇を創りました。その劇の幕開けに子どもに語らせたセリフの一節です。
 あれから四半世紀を経て、「現状はどうなのだろう?」と思ったのが参加してみようと思った動機でした。(12月18日、白石区のリフレサッポロで開催されました)

          

 イベントは2部構成になっていました。
 第1部は、医師でNPO法人「地球のステージ」代表の桑山紀彦氏のトーク&コンサートでした。ここでは東日本大震災における桑山氏たちの活躍や被災者たちが逞しく立ち上がろうとする姿が紹介されました。この部分は大震災が起こる前までは、桑山氏たちがやっている世界各国でのボランティアの様子や世界各地の惨状が紹介されていたように思われます。桑山氏のスライドと解説と歌によるステージは、改めて東日本大震災のもたらした被害の大きさを再認識させられるものでした。

 続いて第2部は、4人のパネラー、1人の解説者が登壇して「私たちができる国際協力」
題してのパネルトークでした。
 パネラーは水泳を通じて国際貢献をしようと取り組んでいる田中雅美氏をはじめ、小学校教諭や北大生、そして桑山氏といったメンバーでした。さらにはJICA札幌センター長の外川氏が解説を務められました。ちなみに司会はお天気キャスターとしてお馴染みの菅井貴子さんという組み合わせでした。
 それぞれの立場から国際協力について語られましたが、キーワードは「知る」ということだったようです。諸外国と日本の「違い」を知る、そしてその「違い」に興味を持つことだといいます。
 違いを知ったとき、今の日本人のどれだけの人が行動に移すだろうか、と思いながら聞いていました。それは私自身にも跳ね返ってくる問いかもしれませんが、少なくとも自分にできる範囲での“国際貢献”を考えていきたいなと思いました。

          
          ※ パネルトークに登壇した4名のパネラーです。

 パネルトークで解説の外川氏から印象的なことが紹介されました。
 2011年に日本が諸外国から受け取った援助額が、例年開発途上国の中で最も多くの援助を受けている国を上回るだろう、と予測されました。つまり2011年は日本が世界で最大の被援助国になるということです。
 これまで日本から受けた数々の援助に対して、貧しい国からも続々と支援が届いたということです。

          
          ※ パネラーの一人、北大生の舘山彩佳さんが取り組んでいるフェアトレードアクセサリー工房で販売している様子です。手前が舘山さんです。

 イベント参加の動機だったアフリカの現状を詳しく聞くことはできませんでしたが、ひと時国際貢献について考えることのできたイベントでした。