やはり弦の響きは心地良い。聴いている私の心のこわばりが溶けていくようでした。11月29日(火)久しぶりにオーケストラの響きに酔った夜でした。
何時かも書きました。私の中ではチケットを購入してまでオーケストラを聴くだけの価値観をまだ持ち合わせていません。
今回も札幌市の地下鉄開業40周年記念コンサートに応募して幸運にもチケットを入手したのでした。
演奏はPMFチェンバー・オーケストラ。
チェンバー・オーケストラとは「室内管弦楽団」と訳されるようですが、札幌で開催されている教育音楽祭PMFの修了生で構成されている比較的若い人たちが集まったオーケストラです。(おそらくその都度メンバーは編成され、固定されていないと思われます)
指揮者もまだ27歳と若い川瀬賢太郎さんでした。
プログラムは次のとおりでした。
◇モーツァルト セレナーデ 第13番 ト長調 K.525
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」から第1楽章
◇J.S.バッハ 管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV 1068から
第2楽章「G線上のアリア」
◇J.シュトラウスⅡ ピチカート・ポルカ 作品234
◇チャイコフスキー 弦楽セレナード ハ長調 作品48から第1楽章
(休 憩)
◇ベートーベン 交響曲 第7番 イ長調 作品92 第1楽章~第4楽章
第一部は弦楽器だけの構成での演奏でした。
最初の曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の弦の調べが静かに流れてくると、ゾクゾクッとするような快感が走りました。
それからは心地の良い弦楽器の音に酔いしれました。
ただ、「ピチカート・ポルカ」は弦を指で弾いて演奏する曲ですが、やや若さが出てしまったかな、と思われる部分もありました。
第二部のベートーベンの交響曲第7番は管楽器も加わり、軽快な感じを与えながらも交響曲らしい雄大な感じを与える演奏でした。
印象的だったのは指揮者の川瀬氏の指揮ぶりでした。若さに溢れたエネルギッシュな指揮は聴いている側も思わず身を乗り出してしまうほどの迫力に満ちていました。
久しぶりのオーケストラを堪能した夜でした。