田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

上野砂由紀トークショー

2015-04-15 15:37:15 | 講演・講義・フォーラム等
 ガーデンデザイナーとして注目を浴びる上野砂由紀さんの言葉には印象的なフレーズがいくつかあった。本年開催される「北海道ガーデンショー2015」の本会場となる「大雪森のガーデン」をデザインした奥義を聴いた。 

          

 4月11日(土)午後、サッポロファクトリーアトリウムにおいて、「北海道ガーデンショー2015」のカウントダウンイベントとして、ガーデンデザイナーの上野砂由紀さんのトークショーがあり、聴く機会を得た。

 今では庭もない棲家に住む私には叶わぬ夢となってしまったが、私はけっこう庭づくりというか、花壇を造成することには興味がある。 現職時代は転勤する先々で花壇づくりに勤しんだものである。そうしたこともあり、上野さんの講演は私なりに興味を抱きながら聴き入った。

 上野さんは今回の「大雪森のガーデン」をデザインするにあたり、そのポイントとして三つのことを意識されたそうだ。それは、…
(1)北海道の魅力もデザインする。
(2)開花期でデザインする。
(3)植物は役者、庭は舞台だということ。

          

 それぞれが非常に説得力のあるもので、納得しながら聴いた私だったが、特に(2)の「開花期でデザインする」というポイントが私には新鮮に聴こえた。
 上野さんが言う開花期とは、宿根草の開花期のことである。
宿根草は一年草と違い毎年花を咲かせるが、開花の時期が短いのが特徴である(一年草は花の咲いている時期は長いが、一年かぎりの花である)。したがって、一年の中でも花の時期によって花壇の様相が違ってくる。
 そこでそれぞれの花(宿根草)の開花の時期を知ったうえで花壇をデザインすると、時期によって花壇の表情がガラッと変容して見えるということだ。

 また、彼女の話から、花は必ずしも南国の植物ではない、ということも教わった。花によっては高温のために花の色付きが良くない種もあるという。ところが、寒暖の差が大きい北海道だからこそ鮮やかな発色をする種もあるという。
 上野さんは言う「北国だからこそ花の色が美しい」と…。

          

 上野砂由紀さんは見たところとても40歳を超えているとは思われないくらいキュートな笑顔を振りまき、ガーデンデザイナーとして充実した仕事をされていること窺わせてくれる話を伺った楽しい一時間だった。