「車椅子の物理学者」として有名なスティーヴン・ホーキング氏と彼の最初の妻ジェーン・ワイルドとの半生を描いた映画である。「博士と彼女のセオリー」という題名が付いたわけを考えながら映画を観ていたのだが…。
原題名はThe Theory of Everything、そして邦題が「博士と彼女のセオリー」である。
Theory = 理論である。原題名は「全ての理論」と訳せるだろうか。すると邦題の方は「博士と彼女の理論」となる。
映画はホーキング氏と妻となるジェーンの出会いから、ホーキング氏がALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症する中でジェーンが懸命にホーキング氏を支えながらも、介護に疲れ果てていく様を描きながら、男の女の問題も絡めながら映画は進展していく…。
ホーキング氏はALSの進行に悩まされながらも量子宇宙論という分野を形作った理論物理の分野では第一人者であることは良く知られた存在である。(研究の内容は凡人である私にはまったく理解できないものだが、体を動かすことや話すことも困難でありながら、その世界で第一人者である続けるという特異な存在の科学者として、私たちにも知れるところとなった)
ホーキング氏とジェーンはケンブリッジ大学で同じ物理を学ぶ学生同士という関係で知り合い、ホーキング氏がALSを発症していたにも関わらずジェーンはホーキング氏を支える覚悟で結婚したのだった。
ジェーンはALSの症状が進行するホーキング氏を懸命に支え、子どもも二人授かった。
ホーキング氏はジェーンの助けもあり(長い結婚生活の中でホーキング氏はそれを当然視していたところもあった?)、順調な研究生活の中から世界に認められる理論も打ち立てたりした。しかし、ジェーンの中では徐々に介護と育児に疲れ果てていった。
そんな中でジェーンには新しい出会いがあり、やがて二人は離別へと向かうのだった…。
「博士と彼女のセオリー」の題名のことだが、ジェーンは身体が不自由になることを分かりながらも、才能ある彼を支えたいという、いわば崇高な思いの中で結婚を決意し、懸命に支えたのだが現実は思いどおり(理論)どおりにはいかないという隠喩的な表現なのだろうか? はたまた、ホーキング氏にしても宇宙理論には秀でていたが、現実の家庭生活においては、宇宙理論を展開するようには上手くコトは運ばなかった、ということか?
その問いは、私にとって宇宙理論を解すると同じくらい難しい問いだった…。
それにしても、主役のホーキング役を演じたエディ・レッドメインのなりきり演技は“素晴らしい”の一語である。今年のアカデミー賞主演男優賞を獲得したそうだが、それも当然と思えるほどの素晴らしさだった。
けっしてお涙頂戴の感動物ではないが、観る者をいろいろと考えさせる映画であったように思う…。
《ウォーキング覚書》 4月 1日 ~ 4月10日までの記録
月 日 歩いた歩数 特記事項
4月 1日 11,153
2日 15,920 + 5,000 = 20,920 自転車で発寒中央駅まで遠征
3日 12,026 風雨強く地下街ウォーク
4日 7,759 動物園コース
5日 10,400 発寒駅周辺をウォーク
6日 11,884
7日 11,695 藻岩山登山口までの往復
8日 12,586
9日 16,033
10日 10,154 動物園コース
※ +と表示した部分は自転車で走った分を距離に換算したものである。10分=1,000歩に換算した。
◇10日間の総歩数 124,610 歩 ◇10日間の一日平均歩数 12,461 歩
この10日間も一万歩ペースをけっこう上回るペースとなった。
3日は朝から風雨が強く、地下街に辿り着くまで大変だった。4日と10日は同じ動物園までの往復であるが、単なる往復だと3日のように足りないので、10日はコースを膨らますことで一万歩を確保した。
傑作は5日である。所用があり車で発寒のイオン近くへ行った際に、発寒駅周辺をウォークすることにしたのだが、途中から雨になり、急遽巨大なショッピングモールのイオン発寒店を1階から3階まで一万歩に達するまでグルグルと巡った。けっこう苦労していますが、楽しんでもいます。