田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

アウトメディアを考える

2015-12-08 18:40:31 | 講演・講義・フォーラム等
 アウトメディアとは、メディアにふれる時間をコントロールし、メディア漬けの生活を見直すことだという。道内においてアウトメディアを推進しているグループ等の話を伺った。 

 12月4日(金)に開催された「心の教育推進フォーラム 兼 人権教育指導者研修会」の後半は「ネット社会でどう生きるか」と題して3人の登壇者によるパネルトークが行われた。
 3人の登壇者とは、白老町家庭教育支援チームの吉原芳美さん、苫小牧市立啓明中学校生徒会の内山朝陽さん、大樹高校生徒会の加藤妃菜さんの3人だった。

             

 吉原さんの家庭教育支援は、若いお母さんたちが核家族化の影響から、子育てについて頼るものがなくてメディア情報に頼り切っている現状から救おうと、積極的に対面支援をしている実践が報告された。
 人も、資金も、時間も必要と考えられる活動のように思われるが、メディア漬けの現代だからこそ、ある種クラシックとも思えるこのようなフェース・ツー・フェースの方法こそがむしろ有効なのかなぁ、と思えた報告だった。

 啓明中の内山さんの報告は、自分たちの手でつくり、自分たちで守る「通信機器利用10箇条」を作成した取り組みの様子についてだった。
 啓明中の取り組みで特徴的なのは、取り組み自体が全て生徒主導で行われたことだろう。アンケート調査から始まって、学級討議・全校集会と手順を踏んで作成したところに大きな意義がある。発表する内山さんの自信のある表情からも10箇条が学校にしっかりと根をおろしていることを伺わせてくれた。
 こうした取り組みの裏側では、生徒会を指導された先生方の周到な、そして慎重な指導があったものと私は想像した。

 大樹高校の加藤さんの報告も啓明中と似たような取り組みの報告だった。
 大樹高校においても、クラス討議や生徒総会を経て、「大高生の携帯スマホと上手につきあう8ヶ条」を作成したそうだ。
 高校年代ということで、その取り組みにも中学校以上の難しさがあったのでは、と想像されるが、全校生徒が150余名と小規模校であることの特色を活かせたのかもしれない。

 こうした一つ一つの活動はメディア漬けとなっている、あるいはなりつつある人たちに少なからぬ好影響を与えていると信じたい。しかし、こうした活動はまだまだ点の活動のように思われる。こうした活動がやがて線に、そして面にと拡がっていくのだろうか?
 そうなっていくことを信じたいのだが…。

 このフォーラムに参加していて、私が関与する団体においてもこの問題について考え、協力できるところがあるのではないか、と思えるようになってきた。さて、どのような展開が考えられるだろうか? 私の宿題としたい。