田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

スモゥルフイッシュ ミニリサイタル

2016-02-27 23:45:57 | ステージ & エンターテイメント
 カバー曲を歌うということは、歌い手の実力が如実に表れるのではないだろうか?特に誰もが知っている曲をカバーすることは歌い手にとって厳しい試練である。 

 帝国書院が「歌でつむぐ日本の地図」という変化球的な地図を制作・販売するのを記念して、販売促進イベントとしてミニリサイタルを開催した。
 今日(27日)午後、パセオセンター地下1階のテルミヌス広場で行われ、歌い手として「スモゥルフイッシュ」というグループが依頼されてということのようだ。スモゥルフイッシュは札幌で活動するボーカル、リードギター、ベースギター、ドラムスの男性4人組のグループだが、今日は女性のキーボードが加わっていた。
 ステージにはさらに彼らと時にはユニットを組んで活動しているという士別市出身の小松和子という女性歌手も加わっていた。

           

 そこで披露された曲は、1曲を除いて全て私たちに耳慣れた曲だった。
 耳慣れない(?)1曲とは、小松とスモゥルフイッシュが士別市の依頼で制作した「晴れ時々羊雲」という士別市の主産業である羊をPRするテーマソングだった。皮肉(?)にも私には、アップテンポのこの曲が最も心地良く聞こえてきた。

 その他に歌われた曲は、いずれも北海道にちなんだ曲だった。歌われた順に記すと、
 1)時計台の鐘
 2)晴れ時々羊雲(小松和子)
 3)虹と雪のバラード(小松和子)
 4)時代(小松和子)
 5)大空の大地の中で

                  

 特に残念に思ったのが、小松和子がカバーした2曲だった。声の質としては、悪くないと思われるのだが、曲が醸し出す雰囲気をまったく感じさせてくれないのだ。「虹と雪のバラード」も、「時代」も私にとっては思い入れの深い曲である。
 しかし、小松の歌はなんとなくなぞっているとしか私には聞こえてこないのだ。もっとも彼女にとっては曲が発表されたころは、まだ生まれていないか、生まれていても幼少の頃だと思われる。CDで聴くか、楽譜から知った曲ということでは、彼女にとっては気の毒な要求とも云えるかもしれない。

            

 一方、スモゥルフィッシュのボーカル磯部和宏はその他の2曲を歌った。原曲との違いを出し、自分らしさを歌に込めようとする意志のようなものを感ずることができた。しかし、私には原曲の素晴らしさが耳に残っているだけに、その自分らしさをだそうとすることさえも違和感として耳に入ってきてしまった。
 一生懸命に演奏してくれた彼らにからい点数をつけてしまったことは申し訳ないが、率直な感想を綴らせてもらった。

 というように、カバー曲を歌うということは歌い手にとっては難しく、厳しいものだなぁ、と改めて感じたミニリサイタルだった。