少なくとも今のところ野々村芳和氏をコンサドーレ社長に抜擢したことは功を奏していると云えるのではないだろうか? 野々村流経営学の真意を聴いた。
昨日(2月17日)午後、道立生涯学習センターなどが主催する「地域生涯学習実践交流セミナー」がかでる2・7で開催された。セミナーの対象者は、市町村の社会教育を推進する社会教育主事の方々だったが、そのセミナーの一コマに特別講演が設定されていて、そのコマは一般市民が受講可能ということで参加した。
特別講演は「スポーツで地域を元気に!北海道フットボールクラブが目指すもの」と題して、(株)北海道フットボールクラブ代表取締役社長の野々村芳和氏が務めた。
野々村氏はご存知かと思われるが、元コンサドーレ選手で主将だった方である。引退後、サッカー解説者として活躍していたところ、4年前突如(といった感じだった)社長に指名されたという経歴の方で、まだ43歳と若い経営者である。
野々村氏は冒頭、新シーズンよりチーム名と会社名を改称することに触れた。
チーム名は「コンサドーレ札幌」から「北海道コンサドーレ札幌」へ、会社名は「(株)北海道フットボールクラブ」から「(株)コンサドーレ」と改称するとした。
この改称に今後の会社、チームの在り方が込められているという。
チーム名については、単に札幌だけのチームから、広く北海道民に愛され、応援されるチームを目ざすということ。
さらに、会社名については、会社としてはサッカーだけではなく、サッカーを軸としてさまざまなスポーツの普及もめざし、北海道にスポーツ文化を根付かせ、スポーツを通して社会貢献をするという意志を示したもの、ということだ。
続いて、近年チームがJ2に低迷していることに話が及んだ。
その理由として、コンサの強化費の低さを挙げた。プロサッカーの場合、強化費と成績は連動するものであることを、他チームと比較して述べた。私もこの点については納得である。
それでは過去、コンサがJ2を制したり、J1で戦っていたりした時はどうだったかというと、かなり無理を重ねた球団経営をしていて、結果その負債が大きく膨らんでいたのだ。それを身の丈経営に切り替えたことで有力選手を補強することが困難なため、成績がいま一つ振るわない状況となっているというのが野々村氏の説明だった。
そして今、経営努力によって徐々に資金も集まり始め、少しずつではあるが強化費の増額することができ始めている状況だという。有力スポンサーを得ることができないコンサの場合は、球団経営も相当に難しいようだ。
野々村氏は、「サッカークラブの経営はギリギリまで攻めて、そして守っていく」と述べた。この意味するところは、できるかぎり強化費をつぎ込み、チームの強化を図りながらも、負債を抱えるような球団経営はしない、という意志の表れと受け止めた。
それと同時に野々村氏はいろいろと布石も打っているという。
一つは育成を主体としたクラブ運営を進めることで若い選手の発掘に努めるということだ。そのためにユースチームに資金を投入しているという。
二つ目に、東南アジアのクラブとの提携を積極的に進めているという。将来、東南アジアは有力なマーケットになる可能性があるため、先行投資をしているということだ。
というように、サッカー界を熟知した野々村氏を社長に抜擢したことは今のところ功を奏しているように見える。また、野々村氏のスポーツマンらしい明るいキャラクターも球団の顔としてはうってつけにも思える。
スポーツ会社の運営は、会社としての利益とチームの勝利と両方を求められる難しい舵取りを強いられるところがある。
野々村流の経営学で、野々村氏が思い描くような「北海道コンサドーレ札幌」が誕生することを、少し気を長くしながら待ちたいと思った。
昨日(2月17日)午後、道立生涯学習センターなどが主催する「地域生涯学習実践交流セミナー」がかでる2・7で開催された。セミナーの対象者は、市町村の社会教育を推進する社会教育主事の方々だったが、そのセミナーの一コマに特別講演が設定されていて、そのコマは一般市民が受講可能ということで参加した。
特別講演は「スポーツで地域を元気に!北海道フットボールクラブが目指すもの」と題して、(株)北海道フットボールクラブ代表取締役社長の野々村芳和氏が務めた。
野々村氏はご存知かと思われるが、元コンサドーレ選手で主将だった方である。引退後、サッカー解説者として活躍していたところ、4年前突如(といった感じだった)社長に指名されたという経歴の方で、まだ43歳と若い経営者である。
野々村氏は冒頭、新シーズンよりチーム名と会社名を改称することに触れた。
チーム名は「コンサドーレ札幌」から「北海道コンサドーレ札幌」へ、会社名は「(株)北海道フットボールクラブ」から「(株)コンサドーレ」と改称するとした。
この改称に今後の会社、チームの在り方が込められているという。
チーム名については、単に札幌だけのチームから、広く北海道民に愛され、応援されるチームを目ざすということ。
さらに、会社名については、会社としてはサッカーだけではなく、サッカーを軸としてさまざまなスポーツの普及もめざし、北海道にスポーツ文化を根付かせ、スポーツを通して社会貢献をするという意志を示したもの、ということだ。
続いて、近年チームがJ2に低迷していることに話が及んだ。
その理由として、コンサの強化費の低さを挙げた。プロサッカーの場合、強化費と成績は連動するものであることを、他チームと比較して述べた。私もこの点については納得である。
それでは過去、コンサがJ2を制したり、J1で戦っていたりした時はどうだったかというと、かなり無理を重ねた球団経営をしていて、結果その負債が大きく膨らんでいたのだ。それを身の丈経営に切り替えたことで有力選手を補強することが困難なため、成績がいま一つ振るわない状況となっているというのが野々村氏の説明だった。
そして今、経営努力によって徐々に資金も集まり始め、少しずつではあるが強化費の増額することができ始めている状況だという。有力スポンサーを得ることができないコンサの場合は、球団経営も相当に難しいようだ。
野々村氏は、「サッカークラブの経営はギリギリまで攻めて、そして守っていく」と述べた。この意味するところは、できるかぎり強化費をつぎ込み、チームの強化を図りながらも、負債を抱えるような球団経営はしない、という意志の表れと受け止めた。
それと同時に野々村氏はいろいろと布石も打っているという。
一つは育成を主体としたクラブ運営を進めることで若い選手の発掘に努めるということだ。そのためにユースチームに資金を投入しているという。
二つ目に、東南アジアのクラブとの提携を積極的に進めているという。将来、東南アジアは有力なマーケットになる可能性があるため、先行投資をしているということだ。
というように、サッカー界を熟知した野々村氏を社長に抜擢したことは今のところ功を奏しているように見える。また、野々村氏のスポーツマンらしい明るいキャラクターも球団の顔としてはうってつけにも思える。
スポーツ会社の運営は、会社としての利益とチームの勝利と両方を求められる難しい舵取りを強いられるところがある。
野々村流の経営学で、野々村氏が思い描くような「北海道コンサドーレ札幌」が誕生することを、少し気を長くしながら待ちたいと思った。