今日の朝日新聞の記事です。
1)公約の情報公開「難しい」という見出しで、石原知事の都庁での会見の記事が載っていました。
「世界の最先端都市にふさわしい『情報公開』を推進し、公平・公正な都政を実現する」という公約を掲げていたのに、「情報公開は難しい。職員のプライバシーにもかかわってくる、・・・、これからも同じ姿勢で続けます」ということを臆面もなく発言しているとのこと。
選挙に勝つためには、その場しのぎで適当なことを公約しておき、勝てば官軍で、やっぱり「その公約の実現は難しい」といえばそれですむから、と考えるようなとてもまともとは思われない人を、これまたまともとはいえない都民が選出するという、正に現代日本を象徴する茶番劇が、マスコミの扇動?もあって実現してしまいました。
2)県内版ですが、「浅野氏任せられぬ 都民直感・・・都知事選結果で”梅原節”が全開」という見出しの記事がありました。ここでいう梅原とは、梅原克彦仙台市長です。
記事によると、定例の記者会見で、「東京都民の選択は正しかった。・・・多くの都民は浅野氏の実体、本質を瞬間的に鋭く見抜いた。首都東京の治安や教育を任せられないと直感的に判断した」と、独特の”梅原節”をたっぷり披露したとのことです。
これを読んで、ああやっぱりなと思いました。二人には共通するところが一杯あるからです。
まず、福祉とか弱者救済とかいうこととは全く対極的な立場にいること。(笑止なのは、都知事がおよそ似つかわしくない弱者に対する救済策を、選挙前に選挙対策用とはいえ、発表したことです。)基本は強者の論理で政治を推し進めようとしていることです。
次に男女共同参画社会の実現なんか関係ないことです。古臭い言い方ですが、男尊女卑の考えが色濃く残っているとしかいいようがないことです。
そして、唯我独尊、思い上がりも甚だしいことです。批判者の声には全く耳を貸さないことです。自尊心が以上に強いことでしょうか。
こう書いてくると、それでは仙台市民も東京都民と同じくまともではないということになってしまいます。そうともいえますが、救いは後悔している市民が多いということ、あきれ返っている市民が多いということでしょうか。
でも、どんなに批判、非難されても、長く政権の座にいると周りの人間は靡いてしまうのです。議会だって保身のほうが先立ってしまい、靡いてしまうのです。擦り寄ってしまうのです、現実は。今回の統一地方選では市長の応援をもらったりしているので、それが加速するのではないでしょうか。
悲しいですが、人間は本質的には保守的ですからしょうがないといえばしょうがないのです。
だからこそ、私は思想(そこまで格好よくいえればですが)はラディカルでいいと思っています。それで何とかバランスが取れるのではないかと考えています。
写真は、堤防の周りに栽培されている花です。