実はきのう一人で寒河江の最上川に行ってきました。 天気はもう沢山といいたいほど暑い一日でした。 それでも朝方は20度ちょっとの気温だったりして、何度も書いていますが、朝夕はすっかり秋の気配です。
例によって寒河江川で2,3匹の野鮎を掛けて、それをもとに最上川で大鮎を狙おうかなと思っていたのですが、いざ寒河江川の様子を見ているうちに、寒河江川で掛かる気がしなかったものですので、どうせなら直接最上川で竿を出してやれ! その結果芳しくなくてもそれはそれで仕方がないと思い、オトリ2匹と日釣り券を購入して、”湯~チェリー”向かいの最上川に入りました。
一番の問題は水温の差なのです。 オトリを購入するときにも思ったのですが、寒河江川の水温は低いのです。月山からはるばる流れてくるのですが、7月の解禁日でもゆきしろで水温が低く釣りにならないことがしばしばです。 ここのオトリ店も水は寒河江川から引いて来ています。 計測したら22度でした。
そして最上川です。水温は何度あったと思いますか? 朝の8時台です。 26度もありました。 その水温差はナントなんと何と4度もあるのです。 この温度差に慣らしてから引き船やオトリ缶を最上川に入れなければなりません。 きのうは引き船に2匹を入れて、川のそばに持って行き、両手で曳舟に水を掛けて何とか調整しました(そのつもりです)。
最上川は相変わらず減水ですが、水はとってもきれいでした。 下の写真で小魚が分かりますか? 小さい魚はいっぱいいました。 それはそれは元気なもので、水面近くの目印に果敢に攻めてくるのです。ピョンピョン跳ねて、元気な奴になると15センチ以上もジャンプします。
右上の方に見える橋が平塩橋です。そこからトロ場が続き、橋の下流ではよく鯉釣りをしています。 きのうも一人竿を出していました。
右岸の様子です。
トロ場の下流は広大になり、右岸側は一部トロ場から浅いチャラ瀬が続き、左岸側は惚れ惚れするような平瀬から早瀬、急瀬、そして荒瀬へとつながります。
下の写真はやや右岸よりから左岸上流域を撮ったものです。
上の写真の下流域が下の写真となります。
8時30分から竿を出しました。 最初は例によって左岸から竿を出し、釣り下ります。 この前タモを忘れたときも、左岸からの釣り下りで、2匹確保しました。
養殖オトリはそれなりに頑張って泳いでくれます。健気でさえあります。しかし、全く掛かりません。追う気配さえ感じません。 どうしたのでしょうか? 元気なのはオトリとチビハヤ(多分?)ばかり。 目印は5つも着いていたもので、水中から目印めがけてジャンプしてくる小魚!!
途中で下流から上ってきた地元のコロガシの人に会い、釣果を聞いたところ、下流でたったの1匹!!とのこと。 コロガシでさえ掛からないのでは、これはもしかしてもうここに鮎はいないのではないか?!秋の気配を先取りして産卵のため早々に下流域に下ってしまったのでしょうか?!どうしても考えは悲観的になってきます。
最初は左岸から竿を出して釣り下り、次は右岸側のトロ場を攻め、それでも掛からないので川の中央から左岸側に竿を出して釣り下ろうと、それでも掛からなければきょうはもうお仕舞!というつもりでした。 午前10時過ぎですね。 いい天気です。 眩しいです。 左岸から竿を出したときは眩しくて川底は見えにくかったのですが、右岸側からは川底がはっきりと見えます。(見えなければよかったのかも・・・)
こんな川底です。 深さは40から50センチくらいです。 必然的に川底を見ることになりますが、何か川底に動きがある、鮎がヒラを打っているように見える? 時々川底の石でキラッキラッと白い魚体のようなものが見える! 最初は信じられませんでした。 それだけ鮎がいれば掛かってくれてもいいのにと思ってしまいます。
時間の経過とともにヒラをうつ頻度は多くなり、至る所で白い魚体が見えます。 見たくなくても目に飛び込んできます。 これは群れ鮎の集団食餌行動ではないか?!と考えました。 こんなにもこの最上川に鮎はいるんだ! まだこんなにいてくれるんだ! そう思うと嬉しさやありがたさも出てくるのですが、如何せんオトリ鮎を追ってくれないのです。全く見向きもされないようです。
食餌行動中の鮎のところにオトリを持って行っても掛かりません。 完全に無視されています。 悔しいけどどうすることもできない!!この苛立たしさ、腹が立ちます。 1匹でもの鮎が、交通事故でも1匹掛かってくれれば、もう完全にこっちのものになり、入れ掛かりモードに突入ということになるだろうに、たった1匹、1匹が欲しい、焦っても掛かりません。
そんな中、先ほどのコロガシの人が私の下流左岸から竿を降り始めました。 ここでやれば掛かるだろうなあとおもって見ていると、掛かりました。続けて2,3匹は掛かりました。3匹目はかなり大きいように見えました。 それをみて矢も盾もたまらず、私は彼の下に直行しました。もうこうなれば恥も外聞も関係ない! ただひたすらお願いするのみ。 そうです、彼のところに行ってこんなことを言ったのです。
『オトリを貸していただけませんか? 掛かったら全て差し上げます。 それがだめなら売ってください。』
そしたら気前がいいというか、鮎に対する愛着が薄いのか、OK してくれました。 後で、釣れた鮎とともに持ってきますからと言ったら、『いらねえ』 とのこと。 このとき私は彼の曳舟の前にタモを出したのです。 曳舟の鮎をタモに出してくれるのではないかと思ったわけです。 そうしてくれれば元気な鮎を選択できたのですが、彼の行動は、自分の曳舟の中に手を入れて鮎を探しています。そして掴んだ鮎をタモに入れてくれました。 見たところどこにも異常はないようだし、まあまあ元気かなとその時は思いました。
そしてすぐに上流域、食餌行動が盛んな所に向かい、借りた(もらった)鮎をオトリにして沖に出しました。その時は何とかなるように思ったのですが、よく見ると潜ってくれない、浮いている感じがします。 引き戻して背バリを深く打って、再度沖へ。
しかし、人間の気持ちなんかこれっぽっちも分かってくれないこの”野鮎”、鮎と人間との共生は一体どこに行ってしまったのでしょうか??お互いがいい思いをしたかったのに・・・・。この鮎はもうグロッキー気味でした。 オトリとしてはもう無理です。 その後曳舟に入れておきましたが、間もなく亡くなっていました。
性懲りもなく養殖オトリに代えてみましたが、駄目です、追いません、掛かりません。
悔やまれるのは、借りた鮎がもっと元気な野鮎であったならば、・・・・。後悔先に立たず、その通りです。 タラ、レバ、タラ、レバ、タラ、レバ、・・・・・悪循環 奈落の底
何と人間は、とくに男は弱い存在なのでしょうか!! 12時に納竿です。 もうこの川に来ることはないでしょう、今年は。惨憺たる結果の最上川でした。 北上川にぞっこんとなってしまったためでしょうか?! イジケテイルのかもしれません、最上川。 川は生きています。魚も生きています。川の感情はどうなのでしょうか?(変な話しになってきました)
1匹も釣れないのに長々と書いてきました。 こういうブログでいいのでしょうか??自問せざるを得ません。 読んでいただきまして感謝申し上げます。