小満とは秋に蒔いた麦などの穂がつく頃で、ほっと一安心すると言う意味で
農耕を糧としていた昔、農作物の収穫の出来は死活問題であり
その為、麦などに穂がつくと『今のところは順調だ、よかった』と
満足したことから小満と言う名前がついたようだ。
さすがに、小満だけあってか暑くもなく寒くもなくと言える一日で
朝食後後片付けを後回しにして、ゆっくりとヒメと朝のお散歩をすれば
遠く見える磐梯山には、頂上付近に微かに残っている雪と
そこから、ず~~っと西に視線を流せば、何連峰と言うのだろうか?
翳んだ様な雪が、まだ尾根一帯にうっすらと描いたように残っていた。
こういう景色を見るのが好きで、忙しい中ヒメの散歩をするのかもしれない。
すっかりとうす緑色に変わってしまった水田と濃淡の緑に変わった山々と
舐めていくように薫る風が流れて、タンポポの綿毛を吹き飛ばしていく。
道端にはタンポポが綿毛に変わり
風で飛んで行ってしまうと、今度はシロツメクサに変わりつつある。
畑のさやえんどうだろうか? スナックエンドウだろうか?
春先に撒いた種が、ほとんど野ネズミに食べられてしまい
残った種をまとめて植えて置いたら花が咲き始めるほどになったが
果たしてどっちの花なのだろうか…神のみぞ知る。
庭先のテッセンや鈴蘭が、今年も涼しげな色合いの花をみせてくれた。
今日はあちこちの家でも田植えは終わってしまったのだろうか?
いつも聞こえる機械の音ひとつ聞こえずに、静かにのんびりと過ごせた一日だった。
小満の日の夕暮れ…ヒメと散歩の帰り道。