この日、尾車氏と最後にドライビングしたのが、現在人気沸騰中の、トヨタ・アクアだった。
試乗させていただいたのは「S」(北海道地区税込車両本体価格:180万500円)である。
ハイブリッド車とはいえ、プリウスとは異なり、操作系がフツーであることに、不器用な私は安心した。
また、シートの色遣いや、ライムグリーンのストライプ等、インテリアのセンスがトヨタらしからぬポップさで、しかもコドモっぽくないのがヨロシイ。
シートは低反発枕のような固目のクッションで、これまた従来のトヨタ車のイメージとは趣を異にするものだ。
全体にコストダウン感丸出しだったヴィッツよりも、大いに好感が持てる。
ステアリングは軽めだが、そのドライブフィールは、悪くない。
プリウスは、なにか遊園地のアトラクションを公道で走らせているかのような感じだったが、このアクアには割と「クルマらしさ」がある。
まあ、さすがにスイフトスポーツ辺りと比べてしまうと、薄味であることは否めないが・・・
とはいえ、リヤデザインがなかなか個性的で、他のどんなコンパクトカーにも似ていないことも、魅力的だ。
また、エクステリアやインテリアのカラーの選択肢が多彩なのも、見逃せないチャームポイント。
私が数あるトヨタ車の中から選ぶなら、おそらくこのアクアを買うだろう。トヨタ車の中から選ぶなら・・・
続いて尾車氏と向かったのは、スズキのお店。クルマ好きなら一目置かずにはいられない「スイフトスポーツ」に試乗。
ですが、一般公道を4回左折するという、ホンのチョイ乗り程度の試乗だったので、あくまでも大まかな印象を語りましょう。
黒を基調に、赤ステッチが散りばめられたインテリアは、シックでかつスポーティ。
質実剛健ながらも、インテリアのセンスが悪くないのも、近年のスズキ車の、大いなる魅力である。
試乗車に6MTが用意されていたのも、スズキの見識であろう。
走らせると、全体にがっしりとしたフィールで、やはり男性的なクルマである。脚回りにはややゴツゴツ感が否めないが、小気味よい走りはそれを補ってあまりある快感である。
「ズコッ・ズコッ」と入る感じのMTのシフトフィール。これについては、ややストロークが大きめで、むしろ自分のレガシィ2.0i(5MT)の方が、良好に感じられた。まあ、慣れのせいもあるのかもしれないが・・・
とはいえ、クラッチの繋がり具合に神経質なところはなく、自分のレガシィ2.0i(5MT)よりも、エンストの心配は少ないと言えましょう。
このクルマが税込168万円で買えるとは!スタイル・インテリア・ドライブフィール。まさに欧州コンパクト基準で、大いに魅力的だ。ただし、より安価な「RS」の方が、私好みである可能性も否定できないけれど・・・
本日は、友人の尾車氏と共に、クルマのディーラー巡りをした。まずは、マツダのお店へ。
今話題の「クリーンディーゼルエンジン」搭載車、マツダCX-5に試乗させていただいた。試乗グレードは「XD L Package」(4WD:6AT)。税込車両本体価格は319万円である。
メーターパネル周りの質感は上々。マルチインフォメーションディスプレイ内の「ドア毎表示式半ドア警告灯」が嬉しい。
”スカイアクティヴ”ディーゼルターボエンジンは175ps/42.8kgf-mを発揮。そして10・15モード燃費は、なんと19.0km/L!
車外ではアイドル音はそれなりに響くが、車内に乗り込むと振動もなく、至って静かである。
有り余るトルクを利して、実に爽快な加速をする。かつての「どろ~ん」と回る感じのディーゼルとは、まったく違って、極めてスポーティなフィールだ。
「手前に引いてシフトアップ・前に押してシフトダウン」のマニュアルモード付き6AT。これが、また、レスポンスが良く、素晴らしい。シフトダウンの「中ぶかし」の制御が実に爽快で、積極的にマニュアルモードを使いたくなる。「このクルマがディーゼルだってことを忘れてしまうネ!」と、尾車氏は語っていた。
そしてルームミラーに内蔵された「バックガイドモニター」。
さらには、「サイドモニター」。これを装備することによって、あの無骨な「キノコミラー」を廃することが出来たのだそうだ。これまた素晴らしい。
CX-5、力作である。1,840mmと国際サイズの全幅が気になるが、車庫要件さえクリアできれば、人間の方が慣れてしまうだろう。私は、このクルマを、大いに気に入った。
そしてディーラーさんから貰った、嬉しいお土産。クッション&ラーメン3食セットである。
いやあ、まったくもって、素晴らしい。