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Square Kauri
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Lake Griffin
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『破局噴火:秒読みに入った人類壊滅の日』

高橋 正樹、2008、『破局噴火:秒読みに入った人類壊滅の日』、祥伝社 (祥伝社新書126)

地球科学と人間生活のかかり結ぶところが、地球規模の災害であるというのは、何とも不幸ではあるが、地球の上で過ごす限り、まことに甘んじるしかあるまい。それにしても、人類ははかないとしかいいようがあるまい。しかし、そのことを知らずして地球上を跋扈するのも、絶滅した恐竜と同類ともいえよう。
昨日出席した研究会でも触れられていたが、出アフリカして世界に拡散していき、くり返しボトルネックの危機を乗り越えた生物としての人類は、誠に危うい。生物的多系を喪失し環境の激変におそらく、耐えきれないのではないか。人類の絶滅はそれとして、地球にとっては好ましいことではあろうし、そのことは逃れがたい宿命ともいえるものではあるが、本書を読んで人類のはかなさを味わうべし。

破局噴火:秒読みに入った人類壊滅の日(祥伝社新書 126)
高橋 正樹
祥伝社

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2008-11-03 22:46:32 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


『死都日本』

石黒 耀、2007、『死都日本』、講談社(講談社ノベルス イO- 1)

本書は、2002年に出版された同名の小説の再刊である。
小松左京の日本沈没はプレートテクトニクス理論の発表に触発されて記され、あるはずもないと思える、構造地震に伴う日本沈没が描かれたのであるが、本書のスーパー・ボルケイノ(描かれたのは、もっと小規模の「破局噴火」)のシナリオの方が、もっと恐ろしさが深かった。日本には多数の火山があり、誰しもがそれをみたことがあるだろうし、地図を見ても、カルデラと思われる地形もまた容易に見つけ出すことができる。
本書は、現代日本社会システム批判とみることができよう。時間的にはいつとはわからないスケールであるとはいえ、人類そのものも絶滅に追い込むような巨大なパワーを持つ火山(カルデラ)が身近なところに存在する日本で、しかも、その直近に居住し、様々なインフラを建設する。こうした状況は、いかにも刹那的である。たとえば、柏崎原発の立地が、北越地震によって非常に危険であることが暴露されたことでもわかるように、いかにも、ずさんな建設計画と立地計画は、あぶなっかしい。
また、巨大な噴火は、世界的な危機をもたらすことは、歴史的にも知られていて、しかも、予知を進め避難する以外におそらく、さけようもない。また、大噴火の後に訪れる「火山の冬」もまた、さけようもない。人類進化の上でも、繰り返しボトルネックが訪れたのも火山の噴火による環境激変であった可能性が高い。
まあ、その意味では、人間ひとりの人生としてはどうあがいてもしょうがないないといえば、それっきりのはなしではあるが、政治の責任としてはそうはいくまい。なんとか、危険性の低い避難方法や予知の手段を講じることの必要はあるのだろう。目先の利益にばかり向かいがちの政治を骨太なものにすることができるかどうか、こうした災害に向けての対策をあらかじめ講じることの必要をどのように納得させることができるのか、本書の菅原首相は、かなり強権的に秘密裏にあらかじめ対策を講じたのであるが、それでも、大被害を避けることはできないにではあるものの、骨太な構想を持ちうるかどうかが、やはり、大きな違いなのだろう。

死都日本 (講談社ノベルス イO- 1)
石黒 耀
講談社

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2008-11-03 22:24:59 | 読書 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


ラタトイユ

今日の午後は、祝日とはいえ、講義(非常勤先)があって実家の奈良から戻ってきた。新幹線は満席。

ラタトイユ(ニンニクと赤唐辛子、ローリエの葉をオリーブオイルで炒める。香りが出たところで、タマネギ薄切り、人参薄切り、セロリ薄切りを加えて炒める。なすの皮を剥いて一口に切ったもの、ズッキーニを一口に切ったものを加えて炒める。トマトダイス切り缶をくわえ、半量の赤ワインを加える。エリンギ、マッシュルームを加える。塩、ミックスハーブをくわえて煮込む)

2008-11-03 21:55:43 | 夕食・自宅 | コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )