藤野可織、2020、『ピエタとトランジ<完全版>(電子書籍)』、講談社
書き漏らしていたので(投稿日時も実は記録になく適当)手にとった経緯は覚えていないが、うっすらとした記憶では、コロナ禍に思いついた人類終末テーマに関連した選書だったと思う。
高校生で助手役のピエタと探偵役のトランジ、二人の女子高生バディー小説可と思いきや、事件を解決する名探偵のトランジと助手のピエタはホームズとワトソンのコンビニ匹敵するかと思いきや、トランジ自身が事件を巻き起こす(本人が意識せずに持っている超能力による)のをピエタは怖がったり逃げたりせずについていく。
もともと、短編連作であったらしいが、それを<完全版>としてまとめたのが本作、高校生の物語が、彼らの長い人生とともに人類を次第に滅びの道に引きずり込んでいくじつにアンモラルな物語なのだ。
しかし、ぜひ読むべき一作だな!