映画「マネー・ショート(2015)」
今読んでいる『Anthro Vision(アンソロ・ビジョン) 人類学的思考で視るビジネスと世界』の引用にあった映画。サブプライム・ローンを巡った金融恐慌をえがくブラッド・ピットを含む主人公たちの一攫千金の物語(実在の人物がいるらしい)。書籍によると(これは、改めてコメントを書くが)金融市場のトレーダーだけでなく、政府、金融機関たちは自分たちの論理でマーケットルールを作っていて、その矛盾などには気がついていない。映画で描かれる人物たちは、そうした矛盾のスキを縫って行く。そもそも、金融商品のやり取りによって、庶民は年金資金や手持ちの預金を奪われるだけで、金融機関だけが儲かるような仕組みになっている(そのように作られている)。映画ではその問題点に気がつくも(たとえば、経済の根本をこわすなどと)、最終的には自身の収益を上げる(かれらの知識と洞察力と偶然とそして、原資)ことになるのだが。