2年半ぶりに柳井市平郡島に行ってきました。前回行ったのは平郡島史跡巡りウォーキングのためでしたが、今回は平郡島に住んでおられる織師のHさんを訪ねるためです。私は郷土館で、田布施町でかつて盛んだった、染め、紡ぎ、織りなどを調査しています。さらに、紡ぎや染めの一部でも再現できないかいろいろ試しています。
フェリーで平郡島へ 着いた平郡東、〇:大嶽 Hさんの工房に向かう
柳井港から平郡島までフェリーで約1.5時間、山口県で一番長い航路とのこと。フェリーの一番上の椅子に座って、変わりゆく島々の景色を見ながら一緒に行ったMさん家族やTさんと談笑しました。大嶽が山裾に目立つ平郡東港に着くと、織師のHさんが迎えに来ていました。簡単に自己紹介を済ませると、Hさんの工房に向かいました。そして、工房内に置かれた織機や整経器やその操作を見学させていただきました。
経糸を巻き付けたたくさんのボビン
Hさんのお話では、反物の注文があると、その柄などをパソコンで描いて、注文者とネットで確認しあっているとのこと。注文が確定すると、何日かかけて反物を織り上げるそうです。今回、織り上げている途中の反物を見せていただきました。基本的に柳井縞を織っているそうです。
織り上げている途中の反物、なかなかあでやかな柄
織機以外にも整経器を見せていただきました。織物で一番難しそうな作業が整経ではないかと思います。数百本の糸を規則正しく並べ、筬などに通すことは並大抵の作業ではありません。郷土館にある小型の織機、今後200本程度の経糸を通してみようと思います。たかだか200本でも大変ではないかと思っています。
綿を使って紡ぎの体験 絞り染めの要領 藍の花を見学
織機の見学を終えると、綿をほぐしたり紡ぎの体験をしました。続いて藍染め体験です。事前にハンカチ大の布を持っていきました。私とTさんはその布で絞り染めをしてみました。一緒に来たMさんと子供達は持ってきた衣服を藍染めしました。私にとって新鮮だったのは藍の花です。話には聞いていたのですが、今回初めて理解しました。
柳井港と平郡東を結ぶ航路 約1時間30分