見たり体験した順序は、織り,整経,綿繰り,紡ぎ,藍染めなどでした。私は郷土館に勤めている関係で、郷土館に展示されている紡ぎ関連の道具に興味を持ちました。まずは、綿から種を取り出す綿繰り機です。郷土館所蔵の綿繰り器はとても古く、種を取る部分に隙間があります。そのため、種を挟んでしまうことがあります。
藍染めを体験しているMさんの子供達
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綿繰り後に綿をほぐす作業ですが、私は羊の毛をカードでほぐしています。綿の場合は弓の弦を使ってほぐすようです。今回使った弓は手作りのようでした。我が家の裏山には竹林があります。その竹を使って弓を作ってみたくなりました。弦は紐かピアノ線でよいでしょう。ただ、何度もはじいていると指が痛くなりそうですので、はじくバチのような物もあればよさそうです。
染める布を浸ける 浸けた布を洗う 酢を溶かした液に浸す
ほぐした綿を糸にする工程も体験しました。ほぐした綿をいったん筒のように丸めます。その端から引き出すように指でよるのです。すると、綿が糸になるのです。糸にする方法にはいろいろあります。今回のように指でよってもかまいません。しかし、時間がかかり糸の太さがまちまちになります。普通はスピンドルを使ったり糸車を使います。糸紡ぎには世界でいろいろな方法があります。ちなみに古代弥生時代に田布施に住んでいた人々は、スピンドルを使って糸を紡いでいました。その証拠として遺跡からスピンドルの紡錘子が出土しています。
白い靴を染めているMさん 藍染め体験で染めた数々の布
藍染め体験中、藍染めに使う液を作る部屋を見学させていただきました。私は、この藍染め液を作ることに苦心しています。うまく染まる液を作れる時もあるのですが、失敗することもあります。藍染め液作りは微生物をどう扱うかのようです。勉強になりました。
その後、子供達は工房内でミニチュア織機で織物体験をしました。郷土館にも欲しいミニチュア織機です。まだまだ体験したかったのですが、フェリーは待ってくれません。午後2時発で平郡東港を離れました。とても勉強になった体験でした。ありがとうございました。
発酵中の各種藍壺 ミニチュア織機で織る 平郡東港を出港