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感謝の気持ちをしっかり伝えるということ

2006年08月28日 | 教育ノート
 二学期が始まった。
 休み中の学校評価会議や職員会議などでいろいろと話した中から、いくつかのことを継続的にアナウンスしたいと思った。
 手始めに「親孝行」を意識したこんな文章を書いてみた。



 「猛暑・酷暑」という形容がぴったりする今年の8月、「今夏の顔」を何人か挙げるとすれば、間違いなく早稲田実業の斎藤投手は入ることでしょう。例年以上に盛り上がった決勝戦、そして再戦と手に汗を握ってテレビ観戦なさった方も多かったのではないでしょうか。
 ニュースなどでも再三取り上げられ、その舞台裏を垣間見ることができましたが、さすがに印象深いことが多かったです。その一つに、大会終了後に斎藤投手が、母親宛に送ったメールの内容があります。そこには「4連投できる丈夫な身体に産んでくれた、育ててくれた感謝」が、しっかりした敬語を使って書かれていました。

 7月下旬に由利本荘市で行われたある研修会に参加しました。以前から敬愛している講師の先生が、自らの財布を手にとり、こんなことをおっしゃいました。
「財布か定期入れに、自分の子どもの写真を入れている人は多いでしょう。でも、私は違います。私は、自分の両親の写真を、ここに入れています。」
と、中を開かれました。
 自分をこの世に存在させてくれた親に対する感謝の気持ちを、常に忘れないようにしている先生の心が、ぐっと伝わってきました。

 さて、連日の事件事故報道を見ると、家族関係、親子関係の希薄さが原因となっていることが頻繁に起こっている気がします。もう慣れっこになっているような風潮さえあります。もちろん誰一人それを望ましいとは思っていないでしょうが、ではどうするといった時、そこで立ち止まってしまいがちです。
 親子や家族の絆は、もちろん「家」の中で育まれるものですが、社会や地域の中でも、もちろん学校としても、その意味をじっくりと考えさせる機会を大切にしたいものです。

 「しっかりと伝える」ことは、本校教育の重点の一つです。それは、権利や自己主張だけでなく、相手に対する尊敬、感謝の気持ちを伝えることも大きな内容です。一番つながりの深い親子、兄弟、そして家族、さらに近隣の方々や学校職員、友だち同士など、まず身近なところからしっかり伝え合うことを確認したいと思います。ご理解ご支援いただければ幸いです。
 二学期もよろしくお願いいたします。