すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

一つの灯が消えて…

2010年11月10日 | 雑記帳
 小坂太郎先生の近著をもとに、いつもながら軽く自省してみたのは、夏のことだった。
 http://blog.goo.ne.jp/spring25-4/e/490dd866fa91396b80f24c9c78fbb6f9

 朝刊に哀しい訃報があった。
 体調が悪く入院なさっていることを耳にはしていたが、本当に残念でならない。
 
 詩を書いた子どもたちについていくつかの共通する思い出があり、地元の盆踊りを取り上げた私の実践について新聞紙上でも取り上げていただいたこともある。
 それ以上に、私にとって、失礼な言い方かもしれないが、この郡市や町の教育についての生き証人であり、そのお話や文章に触れることが嬉しかった。

 特に、この町の教育を支えた教育振興協議会という存在。そして作文集の継続。
 これらを語るときには、真っ先に名を挙げなければならない存在がタローセンセであった。

 そして、時代の変遷をくぐり抜けて、かろうじて生き長らえていたその組織や文集もまた今まさに姿を消そうとしている。
 
 先生の命の灯が静かに落ちたのを見届けるように、その歴史に実質的な終止符が打たれるのも偶然とは言えない気がする。

 焦土のようなという比喩はあまりに安易だろうが、先生方がそこから立ち上がったように、私たちも今また大きな変わり目にあることという意識は持ち続けて歩まなければならない。
 何か一つ小さな花でも咲かせることができるのだろうか。

 合掌。