すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

ぶれのない活用術の本

2011年02月16日 | 読書
 週末に参加する研究会に関わりが深いプラネクサスという会社がある。そこから出版されている三冊の書籍を先月にまとめて買った。
 感想をメモしながら自分の意欲を少しずつ高めて、会に臨みたい。

 『玉置流・学校が元気になるICT活用術』(玉置崇)
 
 本校のIT環境ではすぐに取り込めることは限られると感じたが、本当に刺激的な内容だった。
 何より「学校を元気にしたい」という著者の思いがひしひしと伝わってくるし、その一点に対してぶれが感じられない。
 特に次の三つが大変よく納得できる。

 生まれた時間をどう使うかが大切!

 機器の利用、活用によって効率化され、時間的な余裕が生まれた。それをどう使うのか。学校を元気にするという目的に照らし合わせて、様々な内容が考えられるが、「メリットを価値づけ」し、「生かし方について話し合」い、「価値の共有化を図る」というステップを踏まえていることに恐れ入った。
 ともすれば、拙速にあれこれアイデアを出してしまう自分を見つめ直さなければと思う。


 もうあきらめます、みんなの掲示版

 この生徒用掲示版機能活用の「失敗例」は貴重だ。
 十分に心して運用を始め、生徒への運用委任といった工夫もしながら展開していくが、結局トラブルはなくならなかった。
 失敗を通して学ぶ…言うはたやすいが、十分な準備と生徒への働きかけを伴った失敗こそがきっと職員にも生徒にも価値のある教訓として位置づけられるだろう。
 そこからまた別展開が拡がっていることも、ねらいがぶれていないからだと思う。


 学校ホームページでのマイナス情報は信頼度をアップする

 厳しい提言である。今の自分の問題意識とも重なっている。
 事件や事故を「記事」としてアップしていくことは、それが教育上有益となるという確信を持ち、なおかつ責任を背負うという覚悟のもとに行われる。どんなに些細なことでも膨れ上がる可能性が大きいのがマイナス情報であり、詮索されて振り回されることも多い。
 だからやらない、ということは簡単だ。
 しかしそこに「気概」があるかと問われた時、この仕事の持つ魅力も半減ではないか、という正直な気持ちもある。
 あっけらかんと大らかに踏み切れる度量がないのだから、後は適切な状況判断のもとに、戦略的な動きということになるのだろうか。
 そのための絶対的条件が、継続であることは言うまでもない。

 研究会参加で学びを深め、IT環境整備、職員への働きかけを続けていきたい。