すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

落葉の季節にキニナル

2018年11月06日 | 読書
 今月号の『波』(新潮社)は、バラエティがあって読み応えがあった。
 考えるきっかけになる「」として、覚書を載せておきたい。


Volume126
 「今の社会はひたすら華やかで写真映えするような『ハレ』ばかり求めてはいないでしょうか。日々のあたりまえとなって、退屈だとさえ感じる『ケ』こそ、実は時間を経ると貴重で得難いものです。」
 (グラフィックデザイナー佐藤卓)

 「ケの美」ということ。まさに考えるべき、いや淡々と実行すべきこと。


Volume127
 「ネットは道具として使うことに徹するのをお勧めしますね。思想だとか、感情だとかを乗っけなければ、こんなに便利なツールはない。」
 (ウェブ編集者 中川淳一郎)

 ネットは「バカと暇人のもの」にしないためには、この割切り方が大事なんだね。



Volume128
 「表現者はそれぞれに異なったアドバンテージがあるのだから、わざわざ砲座を寄せ合ったりせずに、きちんと自分の場所から共通の敵を撃てばいい。」
 (作家 五木寛之)

 共通の敵をどう認識するか難しくなっているけれど、安易な同調には注意深くありたい。


Volume129
 「今、流行りの『おもてなし』も、その目的がお金もうけにつながると、血が通わなくなります。大きなお金はきっちりといただいておいて小さなところを無償でやっても『もてなす』という人間の原初的な行為には至らないように思います。」
 (料理研究家 土井善晴)

 高級〇〇では、何が高級と言えるんだ!それを見極める力こそ。