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人は舐めらずにいられない

2018年11月09日 | 雑記帳
 あるバラエティ番組を観ていたら、「温水便座」のシャワーの使用有無について街の声を聞いたコーナーがあり、少し驚いた。使うのが当然と思っていたのに(日本の普及に驚く外国人も多いはず)、「使わない派」も半数近くいるのだ。都会の限定された調査とはいえ、びっくりだ。


 それぞれの「お尻事情」は違うし、湯水の感触が気持ち悪いという人もいて、なるほどと思う。しかしノズルが汚いはずだから…との理由には、そこまで潔癖にならなくてもと思わざるを得ない。その流れから番組は「床を裸足で歩けるか」「鍋をつつけるか」等も話題にしていた。



 「素手で握ったおにぎり」は食べられないといった話題は、以前からよく取り上げられていた。日本人は本当に清潔至上主義に陥っている。かくいう自分もその傾向があることは隠せない。ただ、連日一歳を過ぎたばかりの孫の姿を見ていると、本来はどうなのかとつい考えてしまう。


 誰しも知っているように、赤ん坊は何でもよく舐める。その行動には当然ながら生物としての欲求があり、また物体に対する認識形成だということも知られている。何か気になるものを見つけると、すぐに手にとり、ためらわず舐めようとする。雑菌を口に入れて抗体を作っていく。


 一定の年齢に達するまでそれは続くようだ。それを間近に毎日見せつけられていると、今の私たちの過敏さが異常ではないかと思えてくる。抵抗力のない身体が出来上がるのも、そうした傾向が強くなったから…という言説を否定できない。ではどうするか、とせめて指でも咬むか(笑)。