すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

春を放つ花

2011年03月02日 | 雑記帳
 土曜日に秋田市へ会議で出かけた帰り道、立ち寄った道の駅で小さい鉢花を買い求めた。

 ボケの花である。
 二、三年前も一回買ったときがあるが、あっけなく終わってしまった覚えがある。
 今回はもう少し楽しみたいなあ、と手を伸ばしたとき、ラベルが目に入った。

 「ほほえみ」というのはタイトルだろうが、その上にこんな漢字が書かれてある。

 放春花

 ボケはたしか「木瓜」と書くはず…と帰宅してからあれこれ調べてみた。
 広辞苑や他の辞書にもないし、ネットで検索しても確かに「放春花」でいくつかヒットするが、その由来のような記述はない。
 どこかの園芸店ででもつけたのかなあ。

 それはともかくいい字面である。

 「放春花」…「春を放つ花」ということだろう。

 「放つ」は様々な意味を持つが、この場合は「外に向かって光・におい・声などを出す」がふさわしい気がする。
 雪の多かった冬から、いよいよ三月という時期にふさわしい。
 
 買ったはいいが雑事に紛れてあまりいじってなかった愛機α55で写真に残そうと思いついた。
 フォトページで、数日間を撮ってみたい。

 http://spring21.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/228-f14f.html

 http://spring21.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/31-6301.html

 少しは春を放っているだろうか。

最高の誉め言葉に近づく本

2011年03月01日 | 読書
 小学校教師に対する子どもからの最高の誉め言葉は、「受け持ちの先生はどんな先生?」と訊かれた時に、こんな答が返ってくることだと、いつからか思っていた。

 「きびしいけど、やさしいよ」

 数人の先輩教師を思い出すことができる。自分は残念ながらそこまでたどり着けなかった。

 野中信行先生より新刊『新卒教師時代を生き抜く 学級づくり3原則』(明治図書)を贈っていただいた。

 この本には、二つの要素「きびしさ」と「やさしさ」の具体的な中味が書かれていると言ってもよくないだろうか。
 徹底するべきことと意欲づけること、そんなふうに言い換えてもいい。

 「日直」「当番」「清掃」「給食」…と、今どきの小学生にその意味づけと手順を徹底していくことは根気がいることである。
 言葉を選びぬく余裕のないまま、何度も繰り返す事態も出てくる。そこを踏ん張れるか。いや踏ん張ることが「仕事」だと教えてくれる本である。
 実は、きびしさは子どもより自分に向けられる。

 いつ誉めればいいか、いつ励ませばいいか、そんなことも教えられる本である。
 やさしさが力を持つためには、方法とタイミングを学ばねばならない。百パーセントの方法はないのだが、子どもの心を揺さぶる言葉かけや態度には共通する思想が流れていると思う。
 きっと「あなたを見ています」というサインである。具体的な事項はこの本からいくつも拾い出せる。
 目の前の子どもと照らし合わせながら、自分のやさしさを形にしたい。

 今までの著書より、ずいぶんと構成が行き届いた内容となっている。
 特に初任者の実践例を踏まえた「実践の解説と応用のヒント」が面白い。
 初任者だとすぐには読みとれないかもしれないが、そこに記されている実践(実戦)的な部分が、かなり役立つ。教師の働きかけにおいては普遍的な解も大きいが、特殊解が占める部分を見過ごしてはいけない。