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「祭り感覚」を越えて

2011年03月28日 | 雑記帳
 ネットの記事で、「週刊ポスト」の特集がいいと書いてあったので、行きつけの書店で1冊だけ残っていたものを手に入れた。
 http://news.nifty.com/cs/technology/techalldetail/r25-00005781/1.htm

 「いま私たちは何を考えどう行動すべきか」と題され、30人を越す著名人が様々な考えを述べている。
 もちろんそこに直接的な被災者はいないわけだが、自らの身の処し方を考えさせられたり、提言があったりで、総じて励まされる内容が多い。編集の意図が十分に伝わってくる。

 さてそのなかで、精神科医の斎藤環氏がその立場からこんな見解を述べている。

 震災直後は被災の有無にかかわらず、国民全体が軽い躁状態になる。・・・・(略)・・・・・これは一過性のもので、悪くいえば「祭り感覚」です。

 確かに。
 マスコミ報道の量は当然のものとしても、私たち自身もまたそのことについて語らざるを得なくなっているような気分もする。現に今自分が記していることもそうだ。氏は、これは一つの「防衛反応」と書いている。そうかもしれない。
 そして、次の文章はもっと注目しなければならない。
 
 被災者は時間の経過とともにトラウマが強くなり今度は鬱状態になります。

 そうしたことへの対策はとられ始めているのだろうが、圧倒的に不足することはちょっと想像しただけでも分かる。
 ここでも無力さを感ずるが、やはり自分にできること、例えば義援金や物資提供、さらに信頼できる方々からの呼びかけに応じたメール行動などを続けていくしかないだろう。

 忘れてならないのは、次の意識だと思う。斎藤氏はこのようにまとめている。

 ある程度長い期間、周囲の人たちが注目し続けてあげることです。