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「天罰」…敵か味方か

2011年03月16日 | 雑記帳
 政治家の放言問題は、マスコミが作り上げる要素が大きく、さほど関心がなかったが、今回は憤りを感じた。

 http://news.nifty.com/cs/domestic/governmentdetail/yomiuri-20110314-00740/1.htm
 
 そもそも「天罰」とは何か。
 
 【天罰】天のくだす罰。自然に来る悪事のむくい。~広辞苑

 天罰という言葉を使うとき、その対象は大きく二つだろう。
 
 一つは、敵に対して放つ。
 「あの悪党らに天罰がくだった」という言い方で。
 
 もう一つは、自分いわば当事者が強く感じてしまう。
 「天は、私たちに罰をくだされたのだ」という思いを。

 某都知事はどちらにあてはめて、この言葉を出したのだろうか。
 敵と見なしているとは思いたくないが、そういう突き放した発言も時折きくので、そうなのかもしれない。
 自分も当事者であるというならば、この後の働き具合に大いに注目してくれ、ということか。

 それにしても、この言葉を被災地の方が耳にしたときの感情を想像できないのだろうか。
 我が師はこの知事を高く評価しているが、今回は話にならないと思う。
 師がいう「言いたいことよりも、言うべきことを」の精神と全く逆ではないか。
 
 世の中に言ってはならない言葉は多くないかもしれないが、時と場合を考えることが最低の条件でもある。
 そんな自制のない言葉遣いでトップが務まるものなのか。

 今は批判などしている時ではない、また「寛容」の精神が大切だという。
 それらを承知しながら、私も結局言いたいことを記したのかもしれない。しかし、これは言うべきことという思いも強い。