今回は、平成23年平均(速報)結果のうち「労働力人口」です。
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労働力人口(15歳以上人口のうち,就業者と完全失業者を合わせた人口)は、
平成23年平均で6,261万人となり、前年に比べ36万人の減少となった。
男女別にみると、男性は3,629万人と25万人の減少、女性は2,632万人と
11万人の減少となった。
また、15~64歳(生産年齢人口に当たる年齢)の労働力人口をみると、
平成23年平均は5,705万人となり、前年に比べ34万人の減少となった。
男女別にみると,男性は3,286万人と24万人の減少、女性は2419万人と
10万人の減少となった。
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通常、調査結果については、
何年連続の減少とか、何年ぶりの増加などという記載があるのですが、
特殊事情のため、そのような記載がありません。
前年比は挙げられていますが、
これは、平成22年の3県を除く全国の結果との比較としているものです。
そこで、
労働力人口については、
【 11-5-A 】で「平成10年版労働白書」から
【 22-3-B 】で「平成21年版労働経済白書」から
の抜粋が出題されています。
【 22-3-B 】
日本の労働力人口は、1998年をピークに減少が始まり、その後一時期減少
に歯止めがかかったものの、2008年に再び減少に転じた。労働力人口の減少
を少しでも食い止める方策として、政府は、高齢者の雇用を促進したり、
女性が出産育児を機に労働市場から退出することが少なくなるような施策を
実施したりしている。
この問題は、正しい内容ですが、
「1998年をピークに減少が始まり、その後一時期減少に歯止めがかかった
ものの、2008年に再び減少に転じた」
と具体的な数値を出さずに傾向だけ挙げています。
労働経済の問題、具体的な数値ではなく、
このように、傾向を論点にしてくるってありがちです。
平成23年調査の場合には、対前年比ということになってしまいますが、
とりあえず、減少ということを押さえておけば十分でしょう。
ちなみに、平成23年版労働経済白書(P28)に、
「労働力人口の増減を15 歳以上人口の変化、年齢構成の変化、各年齢階級別
労働力人口比率の変化の各要因により要因分解をすると、年齢構成変化要因の
マイナスの寄与が続いており、高齢化の影響により、労働力人口比率が相対的
に低い高齢者層の人口が増えているため、労働力人口を減らしている。特に、
団塊の世代が60 歳に到達した2007年以降、年齢構成変化要因のマイナスの
寄与が大きくなっている」
という記載があります。