和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

しかし、やがてそれは。

2012-09-17 | 本棚並べ
注文した新刊届く。

毎日新聞「今週の本棚」20年名作選1998~2004
丸谷才一・池澤夏樹編「怖い本と楽しい本」(毎日新聞社)

こういう名作選が出される頃となりました。
ひょっとすると「今週の本棚」のインパクトは薄れてきたのかもしれない。
もう収穫期なのかも。
それを確認したくって(笑)、注文しました。

鶴見俊輔著「日本人は状況から何をまなぶか」(SURE)
このあとがきは
「90歳に近く、私は終りに向っている。」とはじまります。
そしてあとがきの最後は
「ここまで生きたのだから、私は、おそらくこれが自選の最後の文集にあたる一冊を・・出していただく、ありがとう。」


そういえば、
(黒川創編)鶴見俊輔コレクション1
「思想をつむぐ人たち」(河出文庫)の最後に
「ひとりの読者として」という坪内祐三氏の文がありました。

その最初にアンソロジーについて書かれておりました。

「・・・私自身はたくさんのアンソロジーを編集したことがあるけれど、アンソロジーは一つの作品である(その点で鶴見俊輔がとても優れたアンソロジー作家であるのは周知の所だ)。・・・(アンソロジーを作ることがきわめて創造的な仕事であることを黒川氏は鶴見氏から学んだはずだ)。・・」


中西輝政著「迫りくる日中冷戦の時代」(PHP新書)
のまえがきは

「2012年の7月から8月にかけ、日本の周辺では、この国の存立を脅かすような出来事が、立て続けに起こった。」とはじまっております。
途中を省略して、
ここを引用してみます。

「一つは、2010年11月にアメリカのオバマ大統領が、訪問先のオーストラリア議会での演説で、アメリカの世界戦略を『対中国抑止』へと転換することを宣言したことである。膨張する中国に対し、アメリカが従来の『関与』政策から『抑止』政策に転じたことを内外に明らかにしたもので、これによってニクソン訪中以来、四十年ぶりに米中両国の関係は再び対立に転じたことを意味する。少なくとも、後世の歴史家はこれをもって、21世紀の米中冷戦の時代が始まった、と評することになろう。
いまのところ、『チャイナ・マーケットの盛況』ぶりに幻惑され、日本ではこのような透徹した視点は行き渡っていない。しかし、やがてそれは誰の目にも鮮明に見えてくることになろう。大国間の関係が大きな地殻変動を起こして構造的に変容するとき、かつての歴史が証しているように、その進行中には必ずしも多くの人の眼には見えにくいものである。」(p5)

コメント
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