和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

二箇目。

2013-04-15 | 短文紹介
注文してあった
谷沢永一著「紙つぶて二箇目 コラムと断簡」(文藝春秋版・1981年6月)が届く。


ふるほん上海ラヂオ(京都市北区)
 300円+送料80円=380円なり

函入りで、箱の裏には「著者より」という文が書かれておりました。
その最後を引用してみたい。


「書物談義が単なる紹介や褒貶に終ってはならない。
 批評は一本調子の評価である前に、
 謙虚で誠実な情報伝達の奉仕であるべきだと私は考える。」



うん。私はこの本を持っていなかったので嬉しい一冊となりました。


函から出して、パラリとひらくと、
「絶対ソンせぬ十冊の本」(関西大学広報委員会)という短文がならんでいる。
その10冊目の最後にラ・ロシュフコオ著「箴言と考察」を取り上げてこう書かれております。


「人間性を剔抉して最も奥深く踏み込んだ残酷の書。読書の痛苦は、この薄い一冊と沈黙の対話を続ける忍耐に尽きるかも知れない。」


うん。「箴言と考察」は読んだはずなのに、
すっかり忘れておりました。
これが目につくというのは、
谷沢氏の言葉が、再読の機縁となるのかも。

私が読んだのは内藤濯訳の岩波文庫でした。
いまは、どんなのがあるのだろう。

現在の岩波文庫は二宮フサ訳。
角川文庫は吉川浩訳。
白水社は関根秀雄訳。
と、あるようなのでした。
コメント
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