一歳過ぎと、一歳未満の二人の男の子。
まだ、言葉は話さないけれど、声は発する。
その声を聞いていたら、
思い出して、本棚から山口仲美編の
「暮らしのことば擬音語・擬態語辞典」(講談社)を
とりだしてくる。
うん。こちらは、文庫も出ているのですが、
文庫が出たおかげで、単行本の古本値が下がり、
605ページのきれいな単行本辞典が、
函入でもって安く購入でき。
そのまま、本棚に収まっておりました。
かといって、辞典を読むというのは面倒です。
そのところどころにコラムが挟まっている
ありがたさ。「山口仲美の擬音語・擬態語コラム」
と題して20のコラムが辞書の途中途中にあるのでした。
それに、各ページの下の段に注があり、
その注に擬音語・擬態語の漫画の一コマが引用されていたり。
凡例のなかに、こうあります。
「単に調べる辞典としてだけでなく、
読んで楽しめる辞典となるように工夫した。
コラム欄の設定、参考覧の充実。
コミック・挿絵の挿入は、そのための工夫である。」
ここでは、ひとつのコラムから引用。
「擬音語・擬態語は、生まれてはすぐに
消える語だと思われている。しかし、検討してみると、
意外に長寿。普通の言葉の寿命と何ら変わりがない。
900年前の『今昔物語集』という説話集・・・・
『季武(すえたけ)、河をざぶりざぶりと渡るなり』。
これは、『今昔物語集』に見られる擬音語の例。
『ざぶりざぶり』は、季武が幽霊の出るという河を
豪快に渡っていく時の水の音。現在でも、
こういう場合には『ざぶりざぶり』を用いる。
『日のきらきらと指し入りたるに』は、
『今昔物語集』の擬態語の例。
『きらきら』は、日が差し込む様子や
日に反射して物の光る様子に用いられており、
現在と同じである。また、『今昔物語集』では、
相手に気づかれないようにひそかに物の入ってくる音を
『こそこそ』。湯漬けを口にかきこむ音を『ざぶざぶ』
・・鉢が回転しながら飛ぶ様子を『くるくる』、
物の萎えるさまを『くたくた』と表現しており、
現在と同様である。・・・」
そして、コラムの最後は、こう締めくくっておりました。
「擬音語・擬態語は、決して流行語ではない。
日本語の歴史を脈々と生き続ける日本人の心なのである。」
(p257)
ちなみに、このコラムの題はというと
『一千年も生き延びる 擬音語・擬態語の寿命』
となっておりました。
はい。一歳前後のお子さんのお母さんは、
語りかけるように話しかけているのですが、
私などは、ついつい擬音語・擬態語のオンパレードで
赤ちゃんと話しているのに気づかされます(笑)。
まだ、言葉は話さないけれど、声は発する。
その声を聞いていたら、
思い出して、本棚から山口仲美編の
「暮らしのことば擬音語・擬態語辞典」(講談社)を
とりだしてくる。
うん。こちらは、文庫も出ているのですが、
文庫が出たおかげで、単行本の古本値が下がり、
605ページのきれいな単行本辞典が、
函入でもって安く購入でき。
そのまま、本棚に収まっておりました。
かといって、辞典を読むというのは面倒です。
そのところどころにコラムが挟まっている
ありがたさ。「山口仲美の擬音語・擬態語コラム」
と題して20のコラムが辞書の途中途中にあるのでした。
それに、各ページの下の段に注があり、
その注に擬音語・擬態語の漫画の一コマが引用されていたり。
凡例のなかに、こうあります。
「単に調べる辞典としてだけでなく、
読んで楽しめる辞典となるように工夫した。
コラム欄の設定、参考覧の充実。
コミック・挿絵の挿入は、そのための工夫である。」
ここでは、ひとつのコラムから引用。
「擬音語・擬態語は、生まれてはすぐに
消える語だと思われている。しかし、検討してみると、
意外に長寿。普通の言葉の寿命と何ら変わりがない。
900年前の『今昔物語集』という説話集・・・・
『季武(すえたけ)、河をざぶりざぶりと渡るなり』。
これは、『今昔物語集』に見られる擬音語の例。
『ざぶりざぶり』は、季武が幽霊の出るという河を
豪快に渡っていく時の水の音。現在でも、
こういう場合には『ざぶりざぶり』を用いる。
『日のきらきらと指し入りたるに』は、
『今昔物語集』の擬態語の例。
『きらきら』は、日が差し込む様子や
日に反射して物の光る様子に用いられており、
現在と同じである。また、『今昔物語集』では、
相手に気づかれないようにひそかに物の入ってくる音を
『こそこそ』。湯漬けを口にかきこむ音を『ざぶざぶ』
・・鉢が回転しながら飛ぶ様子を『くるくる』、
物の萎えるさまを『くたくた』と表現しており、
現在と同様である。・・・」
そして、コラムの最後は、こう締めくくっておりました。
「擬音語・擬態語は、決して流行語ではない。
日本語の歴史を脈々と生き続ける日本人の心なのである。」
(p257)
ちなみに、このコラムの題はというと
『一千年も生き延びる 擬音語・擬態語の寿命』
となっておりました。
はい。一歳前後のお子さんのお母さんは、
語りかけるように話しかけているのですが、
私などは、ついつい擬音語・擬態語のオンパレードで
赤ちゃんと話しているのに気づかされます(笑)。