外山滋比古著「伝達の整理学」(ちくま文庫)を購入。
はい。新刊・2019年1月10日第一刷とあります。
帯には「待望の文庫書き下ろし」とある(笑)。
読ませていただきました。一箇所引用するとすれば
この箇所かなあ。
「本を読むのも受け手である。
それなのに、読者はみずからの受容のスタイルをもたない。
著者、筆者と完全に一体化することを理想とするが、
そんなことのできるわけがない。・・・・
一人前の読者は、みずからの読みのスタイルを
もっていなくてはならない。できれば
みずからの読みのスタイルが
どういうものかを自覚していたい。
そういうことを考えない読者にとって
読書は、知識習得には役立っても、人間としての
知性を高めることは困難である。
心ある読者は、創造的理解をもつことによって
文化を生むことができる。
モノマネに終わる読者、学習は、
スタイルを欠いた受容から生まれる。
・・・新しい価値を生むには、
創造的読解が有力な手がかりになる。
受け手のスタイルがほとんど顧慮されていない社会で、
受容のスタイルを確立する意義は小さくない。
・・・」(p87~88)
外山氏の言葉は、毎回各パーツは同じように見えて、
まるで、同じ積み木をばらしては、まったく新しい
積み木の家を、こしらえているかのように読めてくる不思議。
今回、『みずからの読みのスタイル』を問われているようで、
何だか途中で読むのをやめるわけにもいきませんでした(笑)。
はい。新刊・2019年1月10日第一刷とあります。
帯には「待望の文庫書き下ろし」とある(笑)。
読ませていただきました。一箇所引用するとすれば
この箇所かなあ。
「本を読むのも受け手である。
それなのに、読者はみずからの受容のスタイルをもたない。
著者、筆者と完全に一体化することを理想とするが、
そんなことのできるわけがない。・・・・
一人前の読者は、みずからの読みのスタイルを
もっていなくてはならない。できれば
みずからの読みのスタイルが
どういうものかを自覚していたい。
そういうことを考えない読者にとって
読書は、知識習得には役立っても、人間としての
知性を高めることは困難である。
心ある読者は、創造的理解をもつことによって
文化を生むことができる。
モノマネに終わる読者、学習は、
スタイルを欠いた受容から生まれる。
・・・新しい価値を生むには、
創造的読解が有力な手がかりになる。
受け手のスタイルがほとんど顧慮されていない社会で、
受容のスタイルを確立する意義は小さくない。
・・・」(p87~88)
外山氏の言葉は、毎回各パーツは同じように見えて、
まるで、同じ積み木をばらしては、まったく新しい
積み木の家を、こしらえているかのように読めてくる不思議。
今回、『みずからの読みのスタイル』を問われているようで、
何だか途中で読むのをやめるわけにもいきませんでした(笑)。