山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

瑞牆山のクモイコザクラ探索 令和3年5月22日

2021年05月25日 | 山に咲く花
 西沢渓谷、三ツ峠に続いて今回は瑞牆山のクモイコザクラ探索である。富士見平小屋からの一般ルートでも稀に見ることが出来るのだが、今回は最も多く生育していると思われる瑞牆公園からのパノラマルートを登ってみることにする。ルートが分かり難いため、ここを登ったことがある花仲間につきあっていただき、登ってみることとなった。


    瑞牆公園のシャクナゲが見ごろだった。


    最初は緩い登りを行く。途中に生えていたヒロメノアミガサタケ。


    やがて急登に変わる。


    木の根元に生えていたナガオノキシノブ


    カンマンボロン岩に立ち寄る。登山ルートから少し外れている。


    ヤチボウズのような形で岩に生えているこのスゲな何だろう?


    鱗片が茶色っぽいヒメカンスゲのようだ。


    別のスゲも生育していた。


    おそらくヒメスゲ


    たぶんニイタカスゲ


    中腹のアズマシャクナゲが見ごろを迎えていた。


    今年は比較的花付きが良い。


    パノラマルートの核心部、ロープ場。この辺りの岩にクモイコザクラが多く生育している。


    岩の隙間に生えていたクモイコザクラ


    満開を少し過ぎて痛んでいるものが多かった。


    葉はあまり大きく無い。切れ込みが深いものもあれば浅いものもあり様々だった。


    葉脈は窪むが平坦な葉。クモイコザクラらしい葉をしていると思う。


    窪んだ岩の間に生育していたカタヒバ


    大ヤスリ岩の根元に抜け出る。


    コイワカガミ

 苔の生えた岩が多く湿った谷をいくつか横切るこのルートならばヒメスギランや他に変わったシダが生育しているのではないかと期待していたのだが、残念ながら目ぼしいシダは見つからなかった。ルートから外れて岩の隙間を覗き込めば何か見つかるかも知れないが、時間がかかり過ぎる上に安全では無い。正規ルートに抜け出ると登山者がたくさん居たので、混雑している山頂を避けて隣の岩のデッキに行って休憩する。下山は富士見平小屋を経由して瑞牆公園に戻った。


    大ヤスリ岩。向こうに見える黒富士・茅ヶ岳山系は霞んでいた。富士山は見えず。


    瑞牆山山頂と雲のかかる金峰山


    カンマンボロン岩周辺で見たものと同じスゲであろう。


    おそらく鱗片が褐色のタイプのヒメカンスゲであろう。ベニカンスゲと書かれている図鑑もある。


    キバナノコマノツメ


    イチヨウランの葉と蕾


    満開のトウゴクミツバツツジとアズマシャクナゲ

 昨年と一昨年ヒメスギランの生育を確認している場所で探してみたのだが、今年は一株も見つからず残念だった。岩の上の苔が脱落した痕跡や斜面が崩れた跡があり、流出してしまったのかも知れない。今回の目的はクモイコザクラの個体数と葉の形を見ることで、目的は達成したが他の植物は目ぼしいものが発見出来ず、少し物足りない探索となってしまった。

コメント
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