昨年観察に行きたかったのだが、コロナウィルス対策のために入山規制があり行けなかった三ツ峠のクモイコザクラを仲間と一緒に今年は観察に出かけた。その他にも、三ツ峠で最初に見つかったと聞くヒガンマムシグサも見てみたい。朝から雲行きが怪しく、午後からは雨の予報である。さっさと登ってさっさと見て下山したい気はするのだが、足の遅さと写真を撮るために時間がかかるので、そう簡単には行かないだろう。御坂側の一番楽な登山口から入山する。
駐車場の近くに咲いていたマムシグサの仲間。耳が巻いており、これはミミガタテンナンショウだろう。
今ごろヒナスミレが見ごろを迎えていた。
ヒメスミレサイシンにも出会えた。
沢の近くに咲いていたツルシロカネソウはまだ咲き始めたばかり。
近くにはヤマネコノメソウが咲いていた。
ヤマネコノメソウ
ウスバサイシン
花の中を拝見。入り口が広くて見やすい。雌しべは真直ぐに伸びており先端部は2裂している。
まだ開いていないナツトウダイ
花柄の中心部に中心花序と呼ばれる付属物がまだ付いていた。花が開いた頃にはほとんど脱落してしまっている。
背丈は低いが、鱗片は茶色でたぶんヒカゲスゲ。
まだ葉が展開していないマムシグサの仲間。耳の部分があまり大きく無く、おそらくヒガンマムシグサと思われる。
三ツ峠山荘に到着。空模様は悪いが幸運なことに富士山が見えていた。
約2時間かかって三ツ峠山荘に到着した。山荘に立ち寄らせていただき、中村さんからコーヒーとケーキをご馳走になりしばし休憩させていただく。いろいろな花の情報交換も出来た。
屏風岩の先まで下りて本日一番の目的であるクモイコザクラを見に行ってみる。
岩の隙間に咲いたクモイコザクラ
ちょうど見頃の花に出会えた。
花の中に1本の棒の先端のようなものが見える。これは雌花。
こちらは花の中に何か固まっているように見える。これは5本の雄しべが集合したもので、雄花。
確認したかったのは葉の大きさと形状である。全体的に丸っこくて葉の切れ込みは浅いが、大きさは花と同じくらい大きい。毛はあまり多く無い。
さて、これはクモイコザクラとするべきなのか、それともコイワザクラとすべきなのか?
葉の形から見ると切れ込みが少なくてコイワザクラに近いが大きさと毛の少なさはクモイコザクラに近い。私個人的にはコイワザクラとするべきではないかと思っている。山梨県レッドデータブックの取り扱い上では山梨県に咲くのは全てクモイコザクラとして取り扱っている。まだ確認できていないが、丹沢山系の大室山にもこの花があるらしく、丹沢はコイワザクラとしているのでそちらに咲くのはコイワザクラとするべきかもしれない。来年確認に行ってみたいと思う。コイワザクラとクモイコザクラは似通っていてどこからがコイワザクラでどこからがクモイコザクラかの明瞭な線引きは出来ていない。遺伝子レベルで見ても区別は難しいと聞いている。同じもので単なる地域的な変異を見ている可能性もある。私の意見としては形状で分類するのではなく、図鑑に書かれている通り、八ケ岳、南アルプス、奥秩父に咲くものをクモイコザクラとしてその他の山域はコイワザクラとするのが単純明快なのではないかと思う。
駐車場の近くに咲いていたマムシグサの仲間。耳が巻いており、これはミミガタテンナンショウだろう。
今ごろヒナスミレが見ごろを迎えていた。
ヒメスミレサイシンにも出会えた。
沢の近くに咲いていたツルシロカネソウはまだ咲き始めたばかり。
近くにはヤマネコノメソウが咲いていた。
ヤマネコノメソウ
ウスバサイシン
花の中を拝見。入り口が広くて見やすい。雌しべは真直ぐに伸びており先端部は2裂している。
まだ開いていないナツトウダイ
花柄の中心部に中心花序と呼ばれる付属物がまだ付いていた。花が開いた頃にはほとんど脱落してしまっている。
背丈は低いが、鱗片は茶色でたぶんヒカゲスゲ。
まだ葉が展開していないマムシグサの仲間。耳の部分があまり大きく無く、おそらくヒガンマムシグサと思われる。
三ツ峠山荘に到着。空模様は悪いが幸運なことに富士山が見えていた。
約2時間かかって三ツ峠山荘に到着した。山荘に立ち寄らせていただき、中村さんからコーヒーとケーキをご馳走になりしばし休憩させていただく。いろいろな花の情報交換も出来た。
屏風岩の先まで下りて本日一番の目的であるクモイコザクラを見に行ってみる。
岩の隙間に咲いたクモイコザクラ
ちょうど見頃の花に出会えた。
花の中に1本の棒の先端のようなものが見える。これは雌花。
こちらは花の中に何か固まっているように見える。これは5本の雄しべが集合したもので、雄花。
確認したかったのは葉の大きさと形状である。全体的に丸っこくて葉の切れ込みは浅いが、大きさは花と同じくらい大きい。毛はあまり多く無い。
さて、これはクモイコザクラとするべきなのか、それともコイワザクラとすべきなのか?
葉の形から見ると切れ込みが少なくてコイワザクラに近いが大きさと毛の少なさはクモイコザクラに近い。私個人的にはコイワザクラとするべきではないかと思っている。山梨県レッドデータブックの取り扱い上では山梨県に咲くのは全てクモイコザクラとして取り扱っている。まだ確認できていないが、丹沢山系の大室山にもこの花があるらしく、丹沢はコイワザクラとしているのでそちらに咲くのはコイワザクラとするべきかもしれない。来年確認に行ってみたいと思う。コイワザクラとクモイコザクラは似通っていてどこからがコイワザクラでどこからがクモイコザクラかの明瞭な線引きは出来ていない。遺伝子レベルで見ても区別は難しいと聞いている。同じもので単なる地域的な変異を見ている可能性もある。私の意見としては形状で分類するのではなく、図鑑に書かれている通り、八ケ岳、南アルプス、奥秩父に咲くものをクモイコザクラとしてその他の山域はコイワザクラとするのが単純明快なのではないかと思う。