山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

カワヂシャ発見!と思ったが・・・ 甲斐市 令和3年5月16日

2021年05月20日 | 里に咲く花
 甲府市や甲斐市の北部のほうにカワヂシャやミゾコウジュが生育しているらしく、スズサイコも確認されているらしい。まずは見つけ易そうなカワヂシャを探してみようと、以前から着目している甲斐市にある池の周辺を探索してみた。


    数週間前にも探索に訪れている池。


    池のほとりに群生しているオオブタクサ


    イラクサのようだが茎や葉に棘が無い。どうやらこれはヤブマオというイラクサ科の植物らしい。


    池のほとりに生えていたスゲの仲間


    池の近くの草地に生えていたものも同じだろう。


    雌小穂には柄が無く少し離れて付く。これはマスクサであろう。

 池の周辺をぐるり1周してみたが目的のカワヂシャは見つからず、全く手ごたえが無い。近傍にかつてあった湿地は今では乾いて梅畑になってしまっているが、ひょっとしたらと移動してみると、側溝の中にそれらしきものが生えていた。


    発見、カワヂシャ!とこの時は思った。


    大株もある。


    花はオオイヌノフグリに良く似ている。


    花穂は横向きに広がっている。


    葉には明瞭とは言えないが鋸歯がある。しかし、毛が生えておらずツルツルしている。

 カワヂシャと良く似ている外来種のオオカワヂシャという植物がある。2つの違いはオオカワヂシャは鋸歯が不明瞭というところが最大の鑑別点であるが、そのほかにオオカワヂシャは花が大きくて色が薄紫色をしているところ、さらにカワヂシャは斜めか上向きに花穂を出すのに対してオオカワヂシャは横向きに出すらしい。そういう目でこの花をもう一度見直してみると、花穂を横向きに出して花弁は薄紫色をしている。葉には明らかに鋸歯があるが大きくはない。カワヂシャとオオカワヂシャの中間のような葉をしている。いろいろと調べてみると、これは両者の交雑種のナガホカワヂシャというのが最も近そうである。純粋なカワヂシャではないことは確実である。近年カワヂシャは数が減っており、オオカワヂシャに取って代わっているらしい。イヌノフグリとオオイヌノフグリに似たような状況なのではないだろうか。引き続き探索を続けてみたいと思う。

コメント
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