山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

咲き始めたバイカモ 忍野八海 令和3年6月7日

2021年06月10日 | 里に咲く花
 何度か見に行っているバイカモであるが、2度書いた記事には大きな間違いがあったことに気付かれていた方が多かったと思う。忍野の川の流れに漂っている水草は実はバイカモでは無かったのである。5月中旬に訪問した際に書いた記事で何かおかしいと思い調べたところ、バイカモは藻なので細い葉しか出さないことが分かり間違いに気付いた。記事はそのままになっているのでご注意いただきたい。そして今度こそはバイカモのある場所に行ってみることとなる。


    今年3度目の訪問となる忍野八海。


    オランダガラシ(クレソン)が満開


    前回・前々回ともこれがバイカモだと思って記事を書いていたが、大きな間違いだった。


    色が違うが同じものだろう。花芽のようなものが付いている。この草の名前は知らない。


    バイカモが映える池に到着。この池を訪問するのは初めてである。


    池のほとりにはユキノシタがたくさん咲いていた。


    この池から流れ出る用水路にバイカモがたくさん生えていた。


    まだ咲き始めたばかりのバイカモの花


    蕾が多い。


    白飛びしてしまいなかなかうまく撮影出来ないバイカモの花


    咲き始めの花は少し黄色味がかっているようである。


    水の流れに咲くバイカモの花


    これはユキヤナギだろう。


    ネズミモチの花だろう。

 ようやく見ることが出来たバイカモ。もっと簡単に見られるはずだったのだが、勘違いでだいぶ遠回りしてしまった気がする。

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西沢渓谷を再訪する 令和3年6月6日

2021年06月10日 | 渓谷
 4月下旬に一度訪問している西沢渓谷であるが、そこに生育していたスルガスゲと思わしきスゲがまだ確認できていない。それと、そろそろホテイシダが元気に葉を伸ばしている頃であろう。クモイコザクラのその後の葉の変化も気になる。午前中は天候がいまひとつだったが午後になると青空が広がってきた。周回するには出発時間が遅すぎるため、途中で折り返して戻ることにして、入山者が少なくなる午後1時に西沢渓谷駐車場を出発する。


    大きなミズナラの木にホテイシダが茂っている。右上にはヤシャビシャクの姿も見える。


    結実してイガグリ状の実を付けているヤシャビシャク


    青々としてまだ若いホテイシダ。


    ホテイシダとシノブ。ホテイシダにはソーラスの痕跡が見える。


    コカンスゲはもう終焉で花穂が散っている。


    たくさん穂を出していたヒナスゲも終盤。穂はほとんど無くなっていた。


    ヒナスゲの雌花。このスゲは雌雄異株である。


    こちらが雄花。


    渓谷の流れ


    竜神の滝


    これは大型のカンスゲ


    そしてこちらがお目当てのスルガスゲと思わしきスゲ。大部分は穂が千切れて終わっていた。


    しかし、これは本当にスルガスゲなのかどうか?


    ヒメカンスゲに良く似ている。


    根元の鞘は赤紫色。図鑑にはザラつくと書かれているが何度触ってもザラつきは不明である。


    先端部の雄小穂は赤紫色、雌小穂の鱗片は果胞より短く、鋭頭。果胞には縦向きの筋が入る。


    葉は深い緑色で地面に近い低い位置に伸びる。葉の中央の脈および辺縁は触れるとザラつく。

 以上の所見から見て、このスゲはスルガスゲと見て間違い無さそうである。葉のざらつきについてはヒメカンスゲなどはまだ触っておらず、今後検討してみたいと思っている。


    オオクボシダ


    前回発見出来なかったオオクボシダの群生を今回は確認出来た。


    ヒメスギラン


    前回は人数が多かったので多数発見できたが、今回は単独入山で見たのは3株のみだった。


    クモイコザクラの葉と茎。葉は平坦になって窪みは少ないが葉脈はしっかりしている。


    茎には毛が多い。


    一方、ダイモンジソウの葉は平坦で葉脈が目立たない。茎には毛が無いか少ない。


    渓谷の脇に生えるモミジカラマツ


    キバナウツギ発見、と思ったが・・・


    花茎がはっきりしており、これはウコンウツギのほうだろう。

 5時近くまで渓谷内をうろつき、駐車場に戻ったのは少し薄暗くなった6時半ごろだった。私が一番最後かと思いきや、私の後ろから5~6人の団体さんが帰って来た。装備から見て西沢渓谷では無くて東沢か鶏冠山に入山したのではないかと思う。スッキリと宿題が片付いたというわけでは無いが、一番確認したかったスルガスゲはおそらく間違い無いであろう。

コメント (2)
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タチヒメワラビ(ナヨシダ科)

2021年06月10日 | シダ類
 山地の林縁にポツポツと立って生育する夏緑性のシダである。根茎は長く這い、葉をまばらに出す。葉は淡緑色、柔らかい草質。葉身は広披針形、基部は狭まり、2 回羽状に深裂する。羽片の下部は、無柄で水平に開出し、軸に重なるようにつく。植物全体に星状毛や針状毛を密につける。最下羽片の上側第一小羽片は突出して大きい。胞子嚢群は、辺縁と中肋の中間より辺縁近くに着き、胞膜はない。生育地は山梨県内に散在し、個体数は少ない。笹に飲み込まれて消滅した場所もある。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省-


    タチヒメワラビ 令和3年5月 甘利山で撮影


    同上 まだ葉を十分に展開していない若い個体。


    最下羽片の上側第一小羽片が突出して大きい。


    茎には星状毛や針状毛を密に付け、茶色い薄い鱗片を付ける。


    令和3年6月 同じ場所で撮影。だいぶ大きくなったがまだソーラスは付けていなかった。


    平成24年6月 アツモリソウとともに写り込んでいたタチヒメワラビ。令和3年現在、アツモリソウは消滅しておりタチヒメワラビも風前の灯。

 ⇒山梨県の絶滅危惧ⅠB類のシダ類(画像付き)

 ➡山梨県の絶滅危惧のシダ類一覧に戻る

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