早朝から甘利山のレンゲツツジを見て回ってきたため寝不足で眠い。中央道の双葉サービスエリアに立ち寄って仮眠すると、1時間ほど意識を失っていたようである。目を覚ませば10時半になっていた。自宅に帰って寝ようかとも思ったが折角の晴れの天気なのにもったいない。今年は保護柵の修復に行っていないが、そろそろ見ごろを迎えているであろうカモメランが気になる。エナジードリンクを飲んで目を覚ましてから見に行ってみることにした。

現地に行く前に、気になっていた林道脇に咲くこの花を見てから行く。

サンショウバラ。盛期を過ぎて痛み始めていた。

シダを見ながら登る。ヤマイヌワラビであろう。ソーラスはまだ付いていなかった。

形は似ているがちょっと違う。

楕円形のソーラスが付いている。これはイッポンワラビであろう。

これも似ているが違うシダ。

ソーラスは長楕円形ないしは三日月型。ミヤマシダであろう。

葉軸が黒く鱗片も黒い。これはミヤマクマワラビであろう。

真ん中から昨年の胞子葉が残って出ている。イヌガンソクであろう。

これも気になっていたキンポウゲの仲間。

根生葉を見ると先端が円みを帯びているように見える。グンナイキンポウゲではないかと以前から思っているが確信は持てず。

山頂に到着。

山頂に生えているヒロハヘビノボラズ。

ユモトマムシグサ

展望台から見る富士山。一時姿を消していたが再び見えるようになってきた。
さて、保護柵を見に行ってみると、一部倒れかけているところはあったがなんとか破損無く立っており、食害は受けていなかった。カモメランはちょうど満開であったが、冬の雨が少なかったためか、今年は花付きがきわめて悪い。しかし葉はしっかりと出してくれていた。

倒れかけているところもあったがしっかりと立っていた保護柵。直してくれている登山者が居るようで感謝である。

柵の中のカモメラン。一見して昨年よりも花数が少ない。

今年はあまり咲いてくれなかったが、昨年まで咲いていなかった場所に咲くようになっていた。

2ヶ所目の柵内もやや花数が少ないが良く咲いている。心配なのは増殖しているカニコウモリに負けてしまいそうなところ。

唇弁の斑点が濃いものが多く咲く場所だが、今年はそうでは無いものが多かった。

昨年保護柵が破損して食害に遭った柵内はさすがに花が咲かない。ユキザサが消滅しショウマ類もほとんど見当たらない。

咲いたのはこの1株のみだったが、周辺に葉はたくさん生えており、今後に期待したい。

保護柵の外はほぼ壊滅的である。花は木の根の間に咲いたこの1株しか見当たらなかった。

ヤシャビシャクは結実し始めていた。
山肌はさらに乾燥化が進んで下草がほとんど生えておらず、保護柵の中以外は殺伐とした様相を呈してきていた。囲った中は辛うじて無事といったところだが、決して安心出来るような状況では無かった。このままの状態だと、いずれはカモメランは消失してしまうのではないかといつも危惧している。

ついでにオオヤマサギソウの保護柵内も見てくる。昨年の穂の脇に出た今年の株。

こちらは新参者2株。
オオヤマサギソウの保護柵内は昨年以上に期待できそうに思う。保護柵は全く破損が無く。おそらくは管理人さんたちが手入れしてくれているのではないかと思う。感謝である。