山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

オオビランジ(ナデシコ科)

2021年06月17日 | ナデシコ科
 山地帯~亜高山帯の岩場や崖地に生育多年草。茎の高さ20 ~ 60㎝。岩場や崖に下垂する。葉は披針形で先が尾状に伸びる。全体に毛がないか、わずかにある。花は濃紅色~淡紅色と変異が多い。花期 8 ~ 9 月。八ケ岳、奥秩父山系、南アルプス、富士山など広い範囲に分布しており、個体数は比較的多い。茎の上部や萼に毛が無いものをオオビランジ、毛のあるものをビランジとする説もあるが、同じ場所に生育している個体でも両者が混在していることがあり、山梨県レッドデータブックではいずれもオオビランジとして扱っている。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT)



    オオビランジ 平成29年9月 日向山で撮影


    同上 萼や花茎にはほとんど毛が無い。


    岩壁に生育するオオビランジ 令和1年9月 尾白川渓谷で撮影


    同上


    ビランジのタイプのもの 令和1年8月 八ヶ岳で撮影


    萼や花茎に毛が生えている。


    同じ場所に生えていたもの。こちらは毛が無い。


⇒山梨県の絶滅危惧のナデシコ科およびサクラソウ科植物一覧

⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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サンショウバラ(バラ科)

2021年06月17日 | 渓谷
 夏緑広葉樹林帯に生育する落葉小高木。幹は太く、枝には扁平な刺を生じ、樹高は 1 ~ 6m。葉は互生し有柄、葉身は長さ10 ~ 25㎝で小葉が 9 ~ 19 枚の羽状複葉、各小葉は長楕円形。花は径 5 ~ 6㎝で小枝の先端に 1 個つき、花弁は淡紅色で倒卵形。果実は扁球形で刺がある。花期は 6 月。フォッサマグナ要素の植物で、富士山を中心とした地域に分布している。個体数は比較的多い。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    サンショウバラ 令和3年6月 御坂山系で撮影


    同上


    淡黄色のサンショウバラの花


    結実したサンショウバラ 平成26年10月 富士山麓で撮影


    同上 茎だけでなく実にも棘がある。


⇒山梨県の絶滅危惧のバラ科植物一覧

⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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ウメウツギ(アジサイ科)

2021年06月17日 | その他の絶滅危惧種
 山地帯の岩場に生育する落葉小低木で株立ち状になる。若い枝や葉には硬い星状毛がある。葉は対生し、卵状長楕円形で先が尖り、ふちに細鋸歯がある。葉腋から白い花を1 個下向きにつける。花期は 5 ~ 6 月。石灰岩地に多いとされるが、本県では古い安山岩地に多い。個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU)


    ウメウツギ 平成27年5月 十二ヶ岳で撮影。葉腋から1個の白花を下向きに咲かせる。


    平成23年6月 十二ヶ岳で撮影。


    同上


    葉は対生し、卵状長楕円形で先が尖り、ふちに細鋸歯がある。


⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

➡山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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サツキ(ツツジ科)

2021年06月17日 | ツツジ科
川岸の岩場などに生育する半常緑低木。高さ50 ~ 90㎝。葉は披針形、裏面脈状に褐色の剛毛がある。花は新芽が伸び出してから咲く。花色は朱紅色で、多くの園芸種がある。花期は 5 ~ 6 月。日本の分布は関東以西で、山梨県では南部町、および南アルプスに生育地があるが個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリーなし

    サツキ 令和3年6月 南部町で撮影

    同上

    朱紅色のサツキの花

    葉は披針形でツツジに比べると小さい。

    対岸の岩壁に咲くサツキ




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