山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

フッキソウ(ツゲ科)

2021年06月16日 | その他の絶滅危惧種
 山地の樹林下に生育する常緑小低木である。茎は地上を這い、先は斜上して茎の先に穂状に花を付ける。雄花は 分布花序の上部に多数つけ、雌花はその下に数個つく。花期は 3 ~ 5 月。山梨県では富士山麓方面に集中して生育している。

 2018年山梨県カテゴリー 準絶滅危惧(NT) 2017年環境省カテゴリーなし


    フッキソウ 令和3年4月 忍野村で撮影


    同上


    上部に多数付いているのは雄花


    雌花は下方に数個付いているが目立たない。


⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

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ツメレンゲ(ベンケイソウ科)

2021年06月16日 | その他の絶滅危惧種
 日当たりのよい岩上、河川の石積みの土手、また古い屋根の上に生える多年草。葉は密生しロゼットをつくる。葉は多肉質で披針形で、先端が刺状に尖る。秋になると花茎を伸ばし、高さ8 ~ 30㎝になる。花序は穂状で白色の花を密につける。花期は 10 ~11 月。山梨県では富士川や笛吹川流域、大月市の山中などに生育しており、個体数は比較的多い。クロツバメシジミの食草であり、この花の生育地ではしばしば見かけられる。


    ツメレンゲ 令和2年11月 笛吹市笛吹川流域で撮影。このb所の個体は移植されて増殖したものらしい。


    同上 披針形の刺状の葉をロゼット状に密に付ける。


    咲き始めたばかりのツメレンゲの花


    令和1年11月 大月市で撮影


    同上 この場所のツメレンゲは鮮やかな赤色をしている。


    花も赤みを帯びている。
    

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ヤマブキソウ(ケシ科)

2021年06月16日 | その他の絶滅危惧種
 山地の林床に生育する多年草である。傷つけると橙黄色の汁液を出す。縮れた毛を散生し、草丈は30 ~ 40㎝。葉は互生し有柄、葉身は小葉が 5 ~ 7 枚の羽状複葉。花は茎の上部に 1 ~ 2 個つける。花弁は黄色で 4 枚、長さ2 ~ 2.5㎝。果実は 3 ~ 5㎝の線形。花期は 4 ~ 6 月。山梨県での生育地は限られているが生育場所では群生が見られる。甘利山の個体は台風で流出したと思われたが、復活して生育が確認された。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧Ⅱ類(VU) 2017年環境省カテゴリー なし


    ヤマブキソウ 平成30年5月 甘利山で撮影


    同上 花弁は4枚で鮮やかな黄色。


    果実は線形である。


    令和3年5月 甘利山で撮影。前年は台風で流出したと思われ、生育が確認出来なかったが復活した。


    天候が悪く花は開いてくれなかった。


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シラン(ラン科)

2021年06月16日 | ラン科
 暖地の河川の岩石地の斜面に生育する多年草である。偽球はやや扁平な円形。葉は数枚で長楕円〜長披針形。花は 4 〜 5 月頃咲き、紅紫色、時として白花を見ることもある。唇弁の縁は内曲して先は 3 浅裂し、内面に 5 個の隆起線がある。日本の分布は本州中南部~琉球。広範囲に園芸種が植えられていてしばしば目撃するが、山梨県では自生のものは少ない。

 2018年山梨県カテゴリー 絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリー 準絶滅危惧(NT)


    シラン 令和3年5月 南部町で撮影


    同上


    山梨県での生育地は極限られている。


    時として白花を見ることがある。


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ヒラギシスゲ(カヤツリグサ科)

2021年06月16日 | カヤツリグサ科
 高山の湿地や渓流畔に生育する多年草である。根茎は短く、密に叢生し、ときに短い匐枝を出す。頂小穂は雄性または雌雄性で側小穂は3~5個付き雌性であるが時に基部に雄花が付くことがある。雌鱗片は黒紫褐色で果胞より短く幅も狭く、先端部は尖る。果胞は卵形で長さ2.5~3㎜、先は急に短い嘴となる。柱頭は3岐である。山梨県では北岳を中心とした渓谷沿いで生育が確認されているが、まだ精査中の段階なので情報不足となっている。八ケ岳・奥秩父山系での生育の記録もある。

 2018年山梨県カテゴリー情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリーなし


    ヒラギシスゲ 令和3年6月 八ケ岳川俣川で撮影


    同上 先端部が雄性、側小穂は雌性である。


    雌小穂。鱗片は黒紫褐色で果胞より短く先が尖る。果胞には筋が入り、無毛である。


    渓流に垂れ下がるように生えるヒラギシスゲ


    花期のヒラギシスゲ


    先端部に黄色い雌しべ、下部には白い雄しべが出ている。この時期のヒラギシスゲは真っ黒に見える。

 今回見てきた個体は上流部から流れ着いて生育したものと考えており、さらに上流部には本体の群生があるのではないかと思われる。


⇒山梨県の絶滅危惧のカヤツリグサ科植物一覧

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