山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

乙女高原界隈を散策 ~シダ編~  令和5年6月17日

2023年06月24日 | シダの仲間
 乙女高原界隈は保護柵内の植物だけでなく、その周辺の山や湿地の中にも多くの珍しい植物が生育している。シダの仲間も豊富で、珍しいシダが多数生育している。


    初めて探索する沢沿い


    シラネワラビの群生


    やや大型のこのシダはイッポンワラビであろう。


    円形ソーラスが付着している。


    似ているが別物。


    三日月型ソーラスが付着している。これはミヤマシダと思われる。


    湿地に群生していたこのシダ。ヒメシダに似ているが背が高い。


    全体的に流線型で根元部分の羽片が次第に小さくなっている。


    ニッコウシダではないかと思うのだが、ソーラスはまだ付いておらず全く自信無し。


    場所を移動してフジシダの群落を見に行ってみる。


    新鮮な葉を多数出しているフジシダ。元気に茂っていた。


    さらに場所を移動してヒメハナワラビを見に行ってみる。もう痛んでいるものが多かった。


    かなりの個体数があることが分かった。たぶん、山梨県では最大クラスの自生地になるのではないだろうか。


    確認したかったこのシダ。見間違わないように先日北杜市で確認してきた。


    この形と大きさ、ヤマヒメワラビで間違い無さそうである。


    球形ソーラスが付いているのが確認出来た。これはヤマヒメワラビで確定である。

 午後からの探索だったが、カヤツリグサ科とシダ類はかなり効率良く見て回れたのではないかと思う。シダもまだ判別できないものが多数ある。特にハリガネワラビ、ニッコウシダ、メニッコウシダの類、イノデの類、フモトシダの類は難しく、一人では判別できそうもない。

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乙女高原界隈を散策 ~カヤツリグサ編~  令和5年6月17日

2023年06月24日 | 山に咲く花
 乙女高原のスゲの仲間がそろそろ結実して同定し易くなっている頃だと思う。何度も見に行っているが未だに何だか分からないスゲが多数生えている。


    レンゲツツジが満開になっている乙女高原


    満開で色鮮やかなレンゲツツジ


    アヤメが咲き出している。


    ヤマボウシはもう終盤である。


    結実しかけたヤマボウシ


    クリンソウは満開を過ぎていて散り始めているものが多い。


    湿地を何ヶ所か廻ってスゲを見てみる。乙女高原では最も普通に生えているヤチボウズ、タニガワスゲ。


    嘴が長めで鱗片は黒紫色が目立ちやや細長く、スリムな感じ。


    もうひとつ、ヤチボウズを形成しているスゲが同じ場所に生えている。


    葉を触るとザラついていてテキリスゲに良く似ている。しかし、雌小穂はテキリスゲほど大きく無くさほど垂れ下がらない。


    テキリスゲと誤認したのではないかと心配したが、これはオタルスゲで良さそうである。別名ヒメテキリスゲと呼ばれている。


    別の場所に生えていたもの。


    これもオタルスゲで良さそうである。


    湿地に生えていたやや大型のスゲ。


    これはオオカワヅスゲで良さそうである。


    アカンスゲはすっかり背が伸びて結実している。


    ずっと分からずにいたこのスゲ、しっかりと結実している。


    オタルスゲではないかと思っていたが結実してみると全く別物である。


    さて、これは何?図鑑とにらめっこし、さらに過去の自身の撮影した画像を調べてみると、これはヤマアゼスゲのようである。


    別の場所に群生しているスゲ


    これもおそらく同じもの。この雌小穂を見る限りではヤマアゼスゲで良いのではないかと思う。


    似ているがちょっと違うのが生えている。


    これは何?


    雌小穂の鱗片が緑色をしている。一部の茶色いところを見るとこれはヤマアゼスゲのようである。たぶん変わり者のヤマアゼスゲであろう。


    別の場所に生えていたものは似ているが別物であろう。


    一見タニガワスゲに似ているがこちらはヤチボウズの形にならない。


    嘴が短くて果胞の幅が広い。鱗片は黒褐色で幅は狭めで果胞と同じくらいの長さ。これはアゼスゲであろう。


    またまた見たことが無いスゲが登場


    これは何?


    イトスゲの仲間か?何だかさっぱり分からない。

 観察を始めて3年くらいになるカヤツリグサ科植物であるが、だいぶ進歩したようには思うのだが未だ自信を持って同定できるものは少ない。やっと5割を超えたくらいだろうか?分からないものがたくさんあり、持っている図鑑だけでは判別が難しそうである。

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