おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

政治的な意図はないのか

2006-10-26 23:28:42 | つぶやき
いじめ。中学生の自殺をきっかけに、一気に吹き出したいじめ問題。
死を選らばざるを得なかった、子どもの無念さ、保護者のショック、憤り。
学校関係者は、それを共有する場からは非難され、置き去りにされ、
しっかり加害者の立場になってしまった!

かつて、10年以上にもなるか、中野区の中学生。
いじめによる自殺が起きたとき、当事者の怒りと、学校関係者のとまどいと不安と。深刻なほどの検証と。予防策は、十分でないまま今日に至ったのか。

いやむしろ、いじめや落ちこぼれ対策の面も含め、
その頃から、「ゆとり」教育が叫ばれたのではなかったか。
そして、いじめもおちこぼれも少し減少したのではなかったか。学校の荒廃も。
今また、その時以上に、いじめ問題のキャンペーン。

いかにいじめが隠蔽されてきたか。
当事者の苦しみ、悲しみを無視してきたか。
学校側の対応と、教育委員会の対応のまずさ。
それらを厳しく糾弾する論調が。
そして、今の話題は、教師のいじめ。
問題化され、教師への厳しい処分が報道される。
毎日のように、教師の発言を巡って。

たしかに不穏当な、いじめを助長するような
安易な発言が取り上げられ、批判される。当然と言えば当然。
むしろ、遅きに失した感もある。「ひどい教師がいたものだ!」

いじめられたことによる自殺が「0」報告。
いじめの実態も、数字の上では表面化しない。
教師も学校も教育委員会も「隠したがる」「偽装したがる」。
こうして、またやり玉にあがる。学校も教育委員会も。

そして、今は、各地の有名進学高校のカリキュラム改竄問題。
これが、毎日、報道合戦。火を噴いている。
必修の「世界史」をやらずに「日本史」を。
生徒の卒業証明書には「世界史」を取ったことになっている!
「倫理」が「政経」に化け、「情報」も数学に化ける。
ばれてしまった学校も生徒も困った!
これから授業をやらなければ卒業できない!

特に、理系大学への進学希望者は、社会科一科目でよい。
その場合には、覚える項目がたくさんある「世界史」を敬遠して
「日本史」を選択する者が多いという。
二つやるより一つの方が、それは力が付くのは当然。
他の高校との差をつけて、受験戦争に勝つためにはそれしかなかった!

そしてそういう言い訳は何だ!とんだ言い訳だ!
とまたまた「識者」が激怒する。マスコミもたたく。
こうして学校や教育委員会がたたかれたたかれ・・・。

もともと、昔は「世界史」「日本史」の2科目必修だった。
学習指導要領改定の際、「世界史」のみ必修となったのは、
この間亡くなった木村尚三郎さんが
半ば強引に主張して、採用されのではなかったか、と思う。

しかし、有名私立(難関)大学の入試は、
公民地歴からそれぞれ一科目またはどちらか一科目が圧倒的。
センター試験でも同様?

今の高校のカリキュラム。
情報(入試にはない!)、総合(入試にはない!)など、
がんじんがらめにやらなければ卒業できない仕組み。
高校のカリキュラムでは、所詮、難関大学の合格は望めない。
まして医学部系は、まずまともにやっていたのでは
無理難題を高校に押しつけるようなもの。

こうして、やむにやまれず「卒業改竄」を行っていたのではないか。
難関大学への合格者数をマスコミも煽り立てる。
その中で、学校も生徒も悪戦苦闘。
難関大学(ワセダ、ジョウチ、ケイオウ・・・)
難関国立大(トウダイ、キョウダイ、ホッカイドウ・・・)医学系。

高校の授業レベルと格段の差があるのが、これらの大学の入試問題レベル。
勢い、予備校通いでどうにかつじつまを合わせるしかない。
じゃあ、予備校の少ない地方の高校生はどうしたらいいいの?
そんなのは屁理屈にすぎないと言えるのか。

でも、マスコミもこうした大学入試のゆがみを報じようとしない。
そして、またまた学校いじめと教育委員会いじめ。
こうして「小」「中」「高」の教師も、学校も、教育委員会も
責任を問われるキャンペーンが。

喜ぶのは、予備校か。
はたまた、教育基本法を変えたいと思う政治家たちか。
教師の免許更新制度導入に賛成する人々か。

学校教育のあり方、本質をあっちに置いての
政治的取引がこうして始まった。
たぶん、こうしたキャンペーンの発端は、
事を面白く、有利に運ぼうとした、
人間のやり口のような気がするのは私だけか。
コメント
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