「キョンキョン」の登場。
膝を悪くしたようで、上方のように「見台」を置き、
「けっして笑点の司会をねらっているわけではありませんから」。
それでもお元気。
演目は、「擬宝珠」。あまりやらないお噺のようですが。
まくらで「緑青がふいた10円玉は最近見かけませんね」とさりげなく。
若旦那は原因不明の神経病にかかってしまう。年老いた両親は大変心配する。息子の悪友・熊さんに「倅は何か心に思い続けていることがあるに違いない。なんとか倅に聞き出してほしい」と。
「煮干しが食べたい」と勘違い。「煮干しじゃ無くて、擬宝珠だよ」
若旦那は金属をなめるのが趣味。カレーライスよりもスプーンをなめるのだ、と。
隅田川(おおかわ)に架かるの橋の欄干の擬宝珠をなめつくした、と。
若旦那は「実は私は観音様の五重塔のてっぺんにある擬宝珠がなめたいんだ」という。
「倅もやっぱり擬宝珠が好きだったのか。ばあさんとあちこちなめ歩いたものだ」と。
「橋の欄干のは、擬宝珠。五重塔のてっぺんにあるのは、宝珠だ」と。
そこで、たくさんお布施を包み、頼み込んで、足場を組んでもらう。
若旦那はトントン上がって、
宝珠をペロペロとなめた。
「五重の塔は、うまかったか」
「沢庵の味がしました。よほど塩がきいておりました」
「塩は三升か、四升か、五升か」
「なあに、六升(緑青)の味がしました」。
「10円玉」が、ここで活きてくる。
恭太郎師匠は、さすがです。
※ 屋根の頂上や刹柱先端のものは〈宝珠〉で,高欄のものを〈擬宝珠〉という。
(「Wikipedia」より)
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