Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

緩やかな覆い

2020年12月17日 06時28分42秒 | Weblog
アメリカの政党政治 建国から250年の軌跡(岡山裕 著)
 「大半の州では、州レベルの裁判所の裁判官も選挙で選出され、その候補者も所属政党を持つのが普通である。裁判官の候補者が選挙時に所属政党を明らかにできる州とそうでない州があるが、後者でも実際には候補者の党派が知られることが多い。」(p12)

 岡山教授は、政党(端的には二大政党制)はアメリカ政治を「緩やかに広く覆うテント」であると指摘している。
 裁判官が選挙によって選手されることは驚きだが、所属(単なる「支持」ではないことに注意)政党を持っているというのはさらに驚きである。
 これは到底日本では考えられない。
 もっとも、政党の性格が日米では根本的に違っており、アメリカの政党は「憲法が分けたもの(諸機関)をつなげるわけではない」し、政府内にも政党内にも、日本の首相のように政治全体を見渡し、指示を出せば他の主体が従うような、権力核を構成する主体が存在しない(p26~27)。
 要するに、枝分節原理(segmentation)が徹底して排除されているのである。
 これは、中国共産党などと対比すると分かりやすいのではないだろうか?
 
コメント
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