「夫婦別姓」反対派の主張がよくわからない訳 「古きよき日本」という意味不明の幻想のせい?
「この問題では「ほかの女性との間で子供を作る男性の正妻は、じっと耐えて家を守っているので、少なくとも自分の子供と婚外子とは相続で差をつけなくては我慢がならない」という「イエ」や「正妻」の立場からの議論というように考えれば理解はできます。間違っていますし、すでに是正もされた問題ですが、当時の反対論は何を根拠にしていたのかはイメージできるわけです。
ところが、夫婦別姓反対論というのは、その根拠が見えません。例えば、今回の「会」の主張では、「通称として旧姓利用を拡大すべき」としながら「戸籍だけは同姓」にするというのが、「子どもたちの心への影響」にとって大切というのですが、まったく意味不明です。」
17世紀中に日本全国に浸透したとされる「家職国家体制」(簡単にいうと、職業の世襲制)においては、「苗字」(屋号)の承継が制度の核心を成していた。
戦後の民法改正によってイエ制度が解体されたと思いきや、現在も社会の隅々に「家職国家」への復帰を志向する勢力が根強い。
そのことは、職業の世襲が当然視される業界がいまだに残っていることからも明らかであり、政界はその最たるものである。
選択的夫婦別姓に反対する勢力は、「子どもたちの心への影響」を根拠に挙げるらしいが、まともな議論とは言い難く、結局のところイエ制度への郷愁によって動いていると考えるべきだろう。
「徳川ご静謐の世」の呪縛は、少なくとも300年以上、今もなお続いているようだ。
「この問題では「ほかの女性との間で子供を作る男性の正妻は、じっと耐えて家を守っているので、少なくとも自分の子供と婚外子とは相続で差をつけなくては我慢がならない」という「イエ」や「正妻」の立場からの議論というように考えれば理解はできます。間違っていますし、すでに是正もされた問題ですが、当時の反対論は何を根拠にしていたのかはイメージできるわけです。
ところが、夫婦別姓反対論というのは、その根拠が見えません。例えば、今回の「会」の主張では、「通称として旧姓利用を拡大すべき」としながら「戸籍だけは同姓」にするというのが、「子どもたちの心への影響」にとって大切というのですが、まったく意味不明です。」
17世紀中に日本全国に浸透したとされる「家職国家体制」(簡単にいうと、職業の世襲制)においては、「苗字」(屋号)の承継が制度の核心を成していた。
戦後の民法改正によってイエ制度が解体されたと思いきや、現在も社会の隅々に「家職国家」への復帰を志向する勢力が根強い。
そのことは、職業の世襲が当然視される業界がいまだに残っていることからも明らかであり、政界はその最たるものである。
選択的夫婦別姓に反対する勢力は、「子どもたちの心への影響」を根拠に挙げるらしいが、まともな議論とは言い難く、結局のところイエ制度への郷愁によって動いていると考えるべきだろう。
「徳川ご静謐の世」の呪縛は、少なくとも300年以上、今もなお続いているようだ。