Don't Kill the Earth

地球環境を愛する平凡な一市民が、つれづれなるままに環境問題や日常生活のあれやこれやを綴ったブログです

ベルイマン流トラウマ対処法(1)

2021年09月08日 06時30分08秒 | Weblog
 恥ずかしながら、去年までイングマール・ベルイマン作品を観たことがなく、何年かホコリをかぶっていた「ファニーとアレクサンデル」のDVDを観て感銘を受け、それからというもの、DVDを買い込んでは時間のある時に観ているような状況である。
 今のところ、初期の作品だけだが、おぼろげながら、監督が取り組んできたテーマが分かってきたような気がする。
(以下、ネタバレにご注意)
 私の見る限り、大きなテーマはやはり「死」である。
 それは自分自身の死(「第七の封印」)であることも、他者、例えば肉親の死(「処女の泉」)であることもある。
 いずれの場合も、死は避けられない運命として降りかかってくる。
 自分自身の死は、それに至る過程が問題となるわけだが、他者の死の場合には、それが過ぎ去った後も登場人物の心に深い傷(トラウマ)となって残り、これが映画の中で執拗なほど描かれている。
 私見では、ベルイマン監督の初期の作品においては、ベルイマン流の「トラウマ対処法」のようなものが示唆されているように思える。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする