(引き続きネタバレにご注意)
ようやく目が覚めたイサクが、夢の内容について、マリアンに「生きながら死ぬ夢だ」と説明すると、彼女は、「エーヴァルト(イサクの息子:マリアンの夫)と同じことを言うわ」と驚く。
マリアンから妊娠を告げられたエーヴァルトは、「僕は、憎み合う両親の、望まれない子供だった」と嘆くばかりか、「僕か子供かどっちかを選べ」と述べて、子供を堕胎することを求めたのだという。
エーヴァルトは、「人生に吐き気がする。望みは死ぬことだけだ」と吐き捨てるほど、「死の欲動」に冒されてしまっている。
マリアンはイサクに、「何があってもこの子を産むわ」と自分の決意を述べる。
「なぜ私に話した」と尋ねるイサクに、マリアンはこう説明する。
「この老婆(イサクの母)は死人のよう。でも生きてる。そして息子(イサク)。お母様と一緒、でもまるで反対。生きながら死んでる。そしてエーヴァルト。
この孤独と死が、脈々と続いてしまう。この子にも。愛する夫にもこの命は奪わせない。」
恐ろしいことに、イサクのトラウマ、あるいは「トラウマを抱えて『生きながら死ぬ』こと」が、エーヴァルトにも伝染してしまったようだ。
深く傷ついた人間は、知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまうのである。
何とかしてこの負の連鎖を断ち切らなければならない。
・・・もちろん、ベルイマン監督はちゃんと救済を用意している。
ようやく目が覚めたイサクが、夢の内容について、マリアンに「生きながら死ぬ夢だ」と説明すると、彼女は、「エーヴァルト(イサクの息子:マリアンの夫)と同じことを言うわ」と驚く。
マリアンから妊娠を告げられたエーヴァルトは、「僕は、憎み合う両親の、望まれない子供だった」と嘆くばかりか、「僕か子供かどっちかを選べ」と述べて、子供を堕胎することを求めたのだという。
エーヴァルトは、「人生に吐き気がする。望みは死ぬことだけだ」と吐き捨てるほど、「死の欲動」に冒されてしまっている。
マリアンはイサクに、「何があってもこの子を産むわ」と自分の決意を述べる。
「なぜ私に話した」と尋ねるイサクに、マリアンはこう説明する。
「この老婆(イサクの母)は死人のよう。でも生きてる。そして息子(イサク)。お母様と一緒、でもまるで反対。生きながら死んでる。そしてエーヴァルト。
この孤独と死が、脈々と続いてしまう。この子にも。愛する夫にもこの命は奪わせない。」
恐ろしいことに、イサクのトラウマ、あるいは「トラウマを抱えて『生きながら死ぬ』こと」が、エーヴァルトにも伝染してしまったようだ。
深く傷ついた人間は、知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまうのである。
何とかしてこの負の連鎖を断ち切らなければならない。
・・・もちろん、ベルイマン監督はちゃんと救済を用意している。