パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

不景気のせいだけじゃなく

2010年02月04日 22時27分12秒 | Weblog
多くの人が閉塞感、不安感に包まれているのは
猛烈に世の中自体が変化していて
その行き先が皆目見当が付かないから

様々な見方があるだろうけれど
誤解を恐れずに言ってしまえば問題は二つ

まずは日本は成熟社会になっているということ
モノはすでに身の回りに溢れていて
もう欲しいものはない!
(もちろんそうでない人も多くいるけれど)
だから無理やり欲望を喚起しても
なかなか消費に結びつかない

次に、労働の質、仕事の内容が
単純な誰にでもできる、そのために置き換え可能なものに
なっているということ
(だから安い金額で使われてしまうし、そこから抜け出したくても
 あるのはそんな仕事ばかり)
ファストフード、コンビニの店員さん
工場のラインの作業
事務の仕事ですら単なる入力だけの特別の知識も
スキルもいらない

確かに何人かは、仕事は一生勉強するもの
と言える人は存在する
だがラインの仕事等では決してそんなことはない

不景気はいつか回復するかもしれない
しかしもう旧来の数字(GDP,売上、利益など)の比較によって
幸せ度を計ろうとするのは無理かもしれない

この国は老齢化も世界の先頭を走っているようだし
もしかして、物質的な所有(平均的な)もトップかもしれない
本当は物事の捉え方は変化しなくてはいけないかもしれない

ところが、多くのビジネス本は
社会的成功をよしとして成功の秘訣を説く
(努力の継続、あるいはマニュアルを説いて)
しかし人間の大半は努力をしなければ!と
わかっていてもできない人たち(自分もそう)

本当は、大声では言えないが
大概の人が大概の仕事をして大概の幸せを
つかめるのが目指すべき社会のような気がする
努力は報われるのは、それはそれで素晴らしいが
努力が全ての弱肉強食社会はちょっとパスしたい気分
コメント
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