初めてグールドの弾く平均率を聴いたとき
エラク乾いた音のするピアノだな!
そして、あのうなり声
人並みに興味を持ったし、続いて彼のレコードを買ったのだが、、、
途中から少ししんどくなってきた
あまりにも個人的な閉じた空間の楽しみの様で
聴く人を前提としない音楽の様で
少なくとも自分には合わないかもしれない
と判断して離れてしまった
バッハの音楽があの素晴らしい技法にもかかわらず
ある時期忘れられてしまった
というか支持を受けなかったことがあったが
それも分からないではない気がする
それはグールドに通じるものがある
あまりにも個人的な独白に走っているような
そして技法的すぎるというか理性に走りすぎて
せつな的な感覚のよろこびに欠ける様で
メシアンがリズムの大家はモーツァルトと述べたが
少なくともバッハではないのは事実のようだ
印象的なリズムのバッハの音楽もある
しかし、モーツァルトの様な生き生きする音楽ではなく
どこかかしこまってリズムのお勉強みたいなところがある
と言っても、シャコンヌ・パッサカリア・マタイ受難曲なんかは好きだけれど
そしてコルトレーン
この人もイマイチ自分のフィーリングに合わない
これもまた個人の世界に入りすぎているようで
確かに聴いてくれる人のためにだけが音楽のすべてとは思わないが
聴いてくれる人のことを考えない音楽もつらい
おおらかさの不足?
自分が突き詰めた性格でない事もあるのだろうけれど
この三人、好きだという表現はいまのところできそうにない
だからと言って、どうなるものでもないけれど