パンセ(みたいなものを目指して)

好きなものはモーツァルト、ブルックナーとポール・マッカートニー、ヘッセ、サッカー。あとは面倒くさいことを考えること

アメリカ離れ

2012年05月22日 20時51分13秒 | Weblog

今日の中日新聞25面に
「米国文化へ薄れる憧れ」 日本人「ハリウッド」離れ
というタイトルの記事が掲載されていた

日本では、米国文化離れとも言える現象が起きている。
ハリウッド映画は不振、音楽もパッとせず、留学する学生は大幅に減少した。
日本での米国の「ソフトパワー」は弱まっており、専門家はこんな時代は
過去なかったと指摘する、なぜ、米カルチャーは日本人に届かなくなったのか。

この現象を紹介する数字が並べられている
2010年の映画興行収入の日本映画の率は53.3% 洋画は46.9%
2011年は日本映画54.9% 洋画は45.1%
2012年はこの差がもっと拡大する予想

音楽産業も似たり寄ったり
2002年が邦楽75% 洋楽25%だったのが
昨年は邦楽82% 洋楽18%だった

米小説はもっと厳しい、かつてはマーク・トウェーン、ヘミングウェイ、サリンジャー
といったヒーローが日本でももてはやされたが今はそういう存在もない

米国に留学する日本の学生の減少にも歯止めがかからない
                            などなど

この現象の解説・説明として、ある評論家は
震災以後日本人の価値観の変化を挙げている
米国的な競争社会・拝金主義に対する疑い、嫌気が出てきている
穏やかな方向を日本人が求めるようになってきている

ハリウッド映画は世界中をマーケットにした分、品質を落としている・
子供っぽくて、日本の大人の見る映画ではない
                     と手厳しい

 

だが、こういう傾向があるとしても
メディア・経済は依然として変わらずアメリカをひな壇に祭り上げる
アメリカこそが先頭を走っていてその後を付いて行けば安心
といった具合に

しかし、本当は少しずつ皆感じている
アメリカ国内のベースボールのリーグ覇者との戦いを
ワールドシリーズと名付ける国のおごりを
まことししやかな民主主義・自由のことばで隠し
国益を追求する異様な姿を
(もっとも国益を追求しない国などないかもしれないが)

アメリカもおかしいが、
無批判に追従するこの国(日本)の支配者達(政治家・経済関係者)もおかしい
そこに教養とか地頭の良さを感じることがない(残念だが)

ところで、いったい自分らが好きだった
憧れの的だった頃のアメリカはどこに行ったのか?
名犬ラッシー・フリッパー・逃亡者などでみられた
どこか田舎風の人間の営みはどうしてすっかり忘れ去られたのか

本当はアメリカ以上に日本人も変わってしまった
のかもしれない
そしてこのアメリカ離れが本当に
何かの揺り戻しなら期待が持てるが、、、さて、、、

コメント
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