パンセ(みたいなものを目指して)

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現状認識の違いが、世界観の違い(ポスト近代とロスト近代)

2012年06月25日 20時17分44秒 | Weblog

昨日の中日新聞の書評欄から抜粋を少し

労働の価値が何よりも優先され、その見返りも大きかった近代
消費が人々の活動の主軸となり、経済的な豊かさを背景に種々の
欲望が加速し肥大化していったポスト近代
そして、ポスト近代の栄華の頂点から下降曲線へと向かい
もはや復調の可能性を失ったロスト近代

   ロスト近代 資本主義の新たな駆動体
         橋本 努著

 

悲観的な見方というのではなく
少なからずこのように感じている人は多い

社会・経済について様々な論議がなされるが
スタートのところの認識が各々違いすぎるために
話は平行線のままであることも少なくない

何が正しいか?
ここでは問わないことする
しかし、自分の実感としては冒頭にあるような考察が
かなりのリアリティーをもって共感できる

何度も繰り返すが自分の立ち位置によって
世界の解釈は随分違う
発展国にその足を置けば
世界は消費社会の可能性に満ち満ちている

しかし、先進国と言われる国々の停滞ぶり閉塞感を
ベースに考えると、それ程明るい未来を思い浮かべることが
できるわけではない

そして日本に済んでいる自分は
明るい未来を思い浮かべることができないでいる

だが、もしかしたらこの難しい時代は
乗り越えられるものではなく
ただ知らないうちに変わっていた
と言うような変わり方をするのではないかと思う

にもかかわらず、現代を仕切っているのは
ポスト近代の思考を信奉する人々
消費社会をよしとする人々

エコロジー・クリーンイノベーションも
今のままではポスト近代の連中の思考の範囲内にあり
本質とは違ったところで議論が進んでしまっている

社会の柔らかな変化は望ましいが
はたしてこの国にそれが可能か?
が少し疑問なところが辛いところだ

本音を言えば、若い人に
もう少し頑張ってほしいものだ

 

 

コメント
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