結構時間がかかってしまったが「自由からの逃走」
一応読み終えた
時間がかかるのはある程度しかたない
一気に読み飛ばせる内容ではないし
最近はこの手の本に慣れていないから
それに行替えも少なく1ページに活字がびっしり詰まって
数ページ読むと想像力も無くなって
ただ文字を追っている状態が続くので
意識的にペースダウンしてこの素晴らしい本に対峙した
この本のジャンルは何になるのだろう
心理学・社会学・哲学・評論
特に区別する必要はないけれども
上記の部分が幾重にも交錯して
ページが進んでいく
面白かったと言っても
結局覚えているのは
「面白かった」と言う事実と
個々のもしかしたら本質には関係のない記述かも知れない
自由と言う名のかけがえの無いものを手にした
現代人は孤独に立ち向かわなけれなばらない
その孤独はある人間にとって耐えがたいものであり
そんな事になるのなら命令に従うほうが生きやすい
と考える人物も出てくる
とか
自分で考えたと思っていても実は外的要因の要求するものに
応えようとしている心理
とか
もっと色々なエピソードが興味深い
フロイト・マルクス・ウェーバーの三者に対する
考え方の仕切り直しがこの本の趣旨でもあるけれど
正直なところ読み返さないと分かったまでは言い辛い
たがこの本が書かれた時代よりも社会環境は随分変化している
変わらないものがあるのは事実
しかし、社会の影響を受けて心理面が変わるの
この本には書かれている
その点ではコンピュータが仕事という分野を平滑化して
働く人々のやり甲斐、時間消費の仕方まで替えてしまった現代を
フロムが生きていたらさてどのように解釈したのだろうか?
そして何をすべきと提案したのだろうか
ピントが外れた感想になったが
少なくとも面白かったと言う事実には変わりない
多くの人が読むべき一冊と思われる